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いろいろと残念。


内容(「BOOK」データベースより)
“ファイヤーシスターズ”の参謀担当、阿良々木月火。暦の妹である彼女がその身に取り込んだ、吸血鬼をも凌駕する聖域の怪異とは!?
VOFANの“光の魔術”は鮮やかに花開き、西尾維新が今、“物語”を根底から覆えす―これぞ現代の怪異!怪異!怪異!青春は、にせものだけでは終らない。



最終話『つきひフェニックス』を収録している。最終話と書かれているが、まだ2話ほど続くらしいです。

重ねて述べるが、いろいろと残念。
著者は今作も「200%趣味で書いた」と述べているように、読者そっちのけな仕上がりが否めない。
すなわち、ついてこれる人だけついていける内容。
特にメタ表現が鼻に付く。アニメ化する話が云々、バトルパートだのギャグパートだの。
ゲームネタなどを交えたオタク向けな掛け合いも、ここまで来ると調子に乗りすぎな感じ。



内容の方も薄い。
本編は中盤以降からと言ってもいい。それまでは上巻同様ファンサービス的日常会話。
本編の方も、化物語の頃と違い、完全にただのバトルものに成り下がった印象。
バトルものとしてとっても、陳腐であり、茶番感がしてならない。

結末は、上巻の時にも感じたが、「そろそろネタがなくなってきたから、終わりますね」というような冷めた終わらせ方をされた感じ。尻切れトンボとまではいかずとも、「なんだよ、それ」という感想。


端的に言うならば、全体的に雑。
趣味で書いたからいいじゃん、と逃げられてしまうところもまた歯噛みさせられる。
ここまで読んできた人(シリーズファンなど)には読める内容だが、それ以外には決して薦められるものではないと思う。


偽物語上下巻でほのかに臭った伏線らしきもので、拾われることがなかったのは、実は伏線ではなかったのか、それとも今後回収されるのかわかりかねるが、ここまで来たからには続巻も読ませて頂く予定。



評価:★★☆☆☆

偽物語(下) (講談社BOX)
「偽物語(下) (講談社BOX)」
 [単行本]
 著者:西尾 維新
 出版:講談社
 発売日:2009-06-11
 価格:¥ 1,365
 by ええもん屋.com
 
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う~ん、ファンブック?


内容(「BOOK」データベースより)
“ファイヤーシスターズ”の実戦担当、阿良々木火憐。暦の妹である彼女が対峙する、「化物」ならぬ「偽物」とは!?台湾の気鋭イラストレーターVOFAN とのコンビも絶好調!「化物語」の後日談が今始まる―西尾維新ここにあり!これぞ現代の怪異!怪異!怪異!青春は、ほんものになるための戦いだ。


偽物という、フレーズがどういう伏線になっているのかが読み始めのポイント。
仁勢物語はさすがに関係はないが。
実際、偽物が話のキーワードとなるよう綴られており、なかなかその点がいい具合に読者を引きつける。

そのあたりの顛末は、上手い!というよりは、なんだか無理にそう持って行こうとしている印象を受けた。


いや、それだけに限らず、全体的に、人気が出たのでいろいろお話を加えておきましょう、といった風に見えてしまった。
化物語での完成されたストーリーをもっと楽しみたい人のために、水増しストーリーを入れました、という感じ。
これは、駄目だ。というわけではなく、斬新さもなければ、この話の必要性もない、後日譚などで、キャラクターとのやり取りをさらに楽しむためのファンサービス的仕上がりではないだろうか。


一種のファンブックであり、ある種のエロ本でもあるといった何とも著者の趣味らしい作品。
(『傷物語』同様あとがきで「趣味で書いた」と書かれている)

上巻というくくりだが、一段落ついた形で終わらせてはいる。
ただ、話自体にも特別面白みがあったわけでもなく、結末も「上手い!」と感嘆できるものでもない。
まだまだ『化物語』のキャラクター達と戯れたいという方向けな作品ではあるが、話としては弱い。



評価:★★☆☆☆

偽物語(上) (講談社BOX)
「偽物語(上) (講談社BOX)」
 [単行本]
 著者:西尾 維新
 出版:講談社
 発売日:2008-09-02
 価格:¥ 1,365
 by ええもん屋.com
 
良くも悪くも普通のファンタジー


内容(「BOOK」データベースより)
高校生・阿良々木暦は、ある日、血が凍るほど美しい金髪の吸血鬼と出遭ってしまった…!?彼女がいなければ、“化物”を知ることはなかった―『化物語』の前日譚は、ついにそのヴェールを脱ぐ。



本作『こよみヴァンプ』は、前作、化物語の前日譚。
主人公、阿良々木暦がいかにして吸血鬼もどきになってしまったか、そして、前作の忍野忍はどうしてあの状態なのか、といった部分が語られる作品。

期待を裏切らないストーリーではあるが、いい意味で裏切ってもくれなかった普通のファンタジーといった感想だ。

オチについては、よい感じに悲劇として終わらせてはいる。
が、道中がどうも味気ない。

学園異能バトル、と作品内の主人公が自分の現状をあてこすっているが、実際その通りであって、かと言ってこれといった斬新さもなく、バトルものお約束の展開というのもいただけない。
また、不死(限度があるとは言え)という設定で、戦闘の結果が予測しやすくなり、どうも緊張感を削いでしまう。

一方で、化物語のようなマシンガントーク合戦もそれほどなく、著者お得意(?)の会話活劇も薄かった印象。
あと、今更ではあるが、ヒロインの貞操感には抵抗を感じてしまう。小説にはほどよいエロスがあって当然ではあるが、どうも展開的に無茶がある・・・。まぁ、そこは突っ込むべき点ではないのだろうけど。


結果、普通。といった感想。
あとがきにもあるが、化物語を見ずとも、本書から読み始めて構わない内容ではある。
だが、その場合は、読者が引きつけられる点が薄い気がする。


評価:★★☆☆☆

傷物語 (講談社BOX)
「傷物語 (講談社BOX)」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:西尾 維新
 出版:講談社
 発売日:2008-05-08
 価格:¥ 1,365
 by ええもん屋.com
 
やりたい放題! の割にしっかりしてた!


内容(「BOOK」データベースより)
青春を、おかしくするのはつきものだ!阿良々木暦が直面する、完全無欠の委員長・羽川翼が魅せられた「怪異」とは―!?台湾から現れた新人イラストレーター、“光の魔術師”ことVOFANとのコンビもますます好調。
西尾維新が全力で放つ、これぞ現代の怪異!怪異!怪異。



マニアックなネタや、Hなネタがふんだんに盛り込まれた、ヒロイン達と主人公のボケとツッコミ小説、化物語。
綾小路きみまろにも引けを取らない言葉遊びには、つい顔をほころばせてしまう。


あとがきにおいて、これは趣味で書いた、と公言しているのも頷けるほど、非常にやりたい放題な仕上がり。とは言え、それが欠点な訳ではなく、昨今、人気を博しているのが何よりの証拠。
読み終わった後も、プロットが薄っぺらくなく、練り込まれた作品であると実感した。

下巻では、二つのストーリーが収録。


・なでこスネイク
下巻の最初と言うこともあってか、今までの経緯や登場人物の紹介的要素が強く、出だしは重たく感じた。
ヒロインの撫子(なでこ)は、前巻までの登場人物とは違い口達者な人物ではないため、人物同士の会話で話を進めるスタンスのこの作品では既出のキャラクターが会話を補うことになる。
その会話内容が、どうも今までと同じ夫婦漫才風味なので、マンネリ感を感じずにはいられなかった。
地の文が主人公のモノローグ形式という点も災いし、撫子の心境を描く点が希薄な印象があり、この話だけを見るとイマイチというのが本音。
ほとんど概略だけで終わってしまった感のある撫子のエピソードは後に描かれるのかも知れないし、掘り下げる気がないのかも知れない。


・つばさキャット
下巻の後編。
初めの方は、怪異面はあまり関係なく、ヒロインたちとのふれあい。
今までのようにほぼ雑談をしているだけといったマンネリはあまり感じず、話の締めに入ってきてるなぁ、という印象。
話だけでなく、いろいろと展開もある。主に、恋人関係になったにも関わらず特に進展の無かった二人について。

最後の締めに入ってくる盛り上げ方がよかった。わざとらしいくらいの典型的ドラマティックな展開は、王道にしてやはり素直に感動してしまう。
あぁ、ラストなんだなぁ、と思うと、登場人物たちとのやり取りに、「これで終わっちゃうのか」と別れを惜しむ気持ちが芽生えてしまった点、この作品は自分にとって合っていたのだと思う。

話としても、これまでの短編のように怪異と出会い解決する、というだけでなく、怪異という存在、怪異と出会い接すること、忍や忍野、章題にもある翼などの登場人物のバックボーンや深層心理についても、回収して完結させる。(GWの話などは概要に留まるが)
これだけやりたい放題な文章を書いておきながら、やりたいだけ、といった印象のないしっかりした世界観を構築している点は素晴らしい。



総観としては、非常に満足。
というのも、つばさキャットで見事におさめてくれたのが個人的評価に繋がった。広げた風呂敷をしっかりたたんでくれた、という点で安心。
春休みやゴールデンウィークの話は未回収気味だが、続編にて回収されるようなので、問題なし。


読後感もすがすがしく、まだまだ彼らの生活を見ていたい気分になりました。
こんな青春があったらいいなぁ、なんて思っちゃいます。


評価:★★★★★

化物語(下) (講談社BOX)
「化物語(下) (講談社BOX)」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:西尾 維新
 出版:講談社
 発売日:2006-12-04
 価格:¥ 1,575
 by ええもん屋.com
 
怪異を巡る非日常の中の青春


内容(「BOOK」データベースより)
阿良々木暦を目がけて空から降ってきた女の子・戦場ヶ原ひたぎには、およそ体重と呼べるようなものが、全くと言っていいほど、なかった―!?台湾から現れた新人イラストレーター、“光の魔術師”ことVOFANと新たにコンビを組み、あの西尾維新が満を持して放つ、これぞ現代の怪異!怪異!怪異。



西尾維新と言えば、ラノベをかじった人ならば誰もが聞いたことがあるような名作家の一人。
私が彼の作品を読むのは、これが初めて(以前、別の書籍を購入して挫折したのを除き)だった。

文体、設定の独自性は、奈須きのこ氏と同列に挙げられるくらい賛否両論。
私見としては、表現が回りくどい。というか、いちいち洒落た言い回しで格好を付けた印象がある。
小説において端的な表現が良いというわけでは決してないが、これを作者のエゴと取るかどうかが好みの分かれる点であると思う。

昨今のテンポの速い小説を理系作家の傾向的小説とも汲み取るようだが、この著者の場合はその真逆。文系的である。また、文系的と言っても、風景、情景を趣深く描くのではなく、登場人物同士の会話が焦点。行動理念、信念、性癖、嗜好、感情表現、知識、境遇などの個性は全て会話で表現されていると言っても過言ではない。
感情移入の鍵はそこにあるので、これについて来れるか否かではないだろうか。

また、ライトノベルの中でも最たる尖った設定(名前や性格など)も人を選ぶだろう。
ちなみに、講談社BOX出版なので、装丁が(無駄に?)豪華な分、値が張る。挿絵はほぼ表紙のみです。


さて、その内容。
私は、化物語というタイトルから、怪異をテーマにした怪談サスペンスみたいなものかと思っていた。
話の大筋はその通りではあるが、其の実甘酸っぱい青春を描いている小説である。


怪異を巡るストーリーは決して浅いわけではないが、大半が(冴えない?)主人公と個性的なヒロインたちとの会話が主体の、いわゆるギャルゲームのステレオタイプに似た作品だった気がする。
日常的な恋愛のやりとりを描く青春ものは、一般小説に任せておくとして、日常とは少しずれてしまった状況での男女を描くものとしては、成功していると思う。

また、個性の強い登場人物とのやりとりは、キャラクター小説の完成形の一例を見た気がした。


文章は先にも述べたが、少々間怠っこい。怪異を巡る話を淡々と端的に進めていくだけならば、文章量は三分の一にはなりそうな気がする。
とは言え、主人公やヒロインの設定や会話を巡る微々たる心情の変化や、伏線の絡め方から見るに、この構成は至って順当。多少おふざけが過ぎる点は御愛嬌。
ボキャブラリーの少ない私としては、言葉遊びが巧みで、同音異義、類義語、洒落や(わざと)間違えた用法を駆使した笑いの取り方は、素直に尊敬する。もっとも、それを素直に面白いと感じるかは読者次第だが。



中身はこの上巻で、短編3つが収録。
短編ごとに怪異に遭遇してしまったヒロインが一人ずつ、といった具合。
各々の感想は↓。



・ひたぎクラブ
スタンダードな怪談話。この作品の世界観に引き込むにふさわしい、とっつきやすくわかりやすい話。これが合わなければ、この作品は合わないかも知れない。(ヒロインが嫌い、といった理由は別として)

・まよいマイマイ
大方、女の子との会話だけで済まされるところに苦痛を感じるかも知れないが、それがまた青春の一ページとして読者を移入させる要素でもある。
展開こそ少ないが、会話の所々に伏線や設定回収もあり、無駄なようで無駄話ではない。
ラストのオチもなかなか面白く、読み直す価値も無くはない。その際は、登場人物の心情を思い浮かべながら、読むと一層面白い。

・するがモンキー
『まよいマイマイ』と打って変わり、戦闘シーンもあるアクティブな話。スピード感と臨場感、心境などの表現はやはり上手い。
オチに関しては、はぐらかされた気持ちもするが、セオリー(私の中での)から外してくる感じは個人的に悪くはない。
話全体としてもしっかりしているが、読み終わってから章題に疑問を持ったり。



人を選ぶ作品というのは、間違いない感触だが、私はこの本はつるっと読み終えることが出来た。
続いて、下巻にも取りかかろうと思う。

非常に満足感(というより満腹感)はあるのだが、「おお!」といった感動がイマイチなかったので、評価はこの程度で。
この辺は、完璧主観ですのであしからず。


評価:★★★☆☆

化物語(上) (講談社BOX)
「化物語(上) (講談社BOX)」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:西尾 維新
 出版:講談社
 発売日:2006-11-01
 価格:¥ 1,680
 by ええもん屋.com
 
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