忍者ブログ
本、音楽、ゲームなどの書評、感想をネタバレしない程度に書いていきます。詳しくは『このブログについて』をご覧下さい。 貴方のインドアライフに役立てば幸いです。
プロフィール
HN:
エリシオ
性別:
男性
自己紹介:
読書とゲームと投資に明け暮れる、インドア特化型なしがない社会人
カテゴリー
リンク集
当ブログは、リンクフリーです。 相互リンク大歓迎です。 相互リンクを希望の際は helissio5963(アットマーク)gmail.com まで。アットマークは手動入力してくださいな。
ランキング
気に入ったらPlease Click!
人気ブログランキングへ
最新CM
[08/16 エリシオ]
[08/13 古宮昇]
[08/01 エリシオ]
[08/01 秋津学]
[11/22 エリシオ]
最新TB
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

玉石混淆?


amazonさんで取り扱っていないので、リンク等は無しで。
コンビニで置かれていた雑学系そそるタイトルの書籍。大衆向けに軽く書かれていることは承知で、サクッと読むつもりで購入。

章題は以下の通り。

●第1章『人間の「生命力」は長くもあり短くもある』
『高度1万9200mで人は爆発する』『左利きは右利きより9年早死』『10リットルの水を飲むと水中毒に』『首切断後も数十秒は反応する』『過去、死亡者数1位は中絶だった』といったように、人間の生命に関わる内容がテーマ。

●第2章『成長とともに発達する「感覚」の特性』
『人間の集中力は30分が限界』『情報の80%は視角から得る』『まっすぐ立っていられるのは30分』『脳の記憶量は1.25テラバイト』など、人間の能力に関する事柄がテーマ。

●第3章『理に適った機能が発揮される「器官」』
『一生で4億リットルの空気を吸う肺』『1.5メートルで水分吸収する大腸』『人体を支える骨格は全206個』『日本男児の生殖器は8割が包茎』といった人間の身体・臓器関連がテーマ。

●第4章『想像を遙かに超える「細胞・血液」の重さや長さ』
『血管の長さは10万メートル』『心臓が一日に送る血液は8トン』『血液型は115京2000兆通り』『細胞分裂は約50回しかできない』など、細胞や血液などがテーマ。

●第5章『「性」に貪欲なのは理由があった』
『セックスは200キロカロリー消費する』『男性の性欲のピークは10月』『日本人のペニスは平均13.5㎝』『女性の約80%が自慰をする』『性の絶頂期は♂10代、♀40代』など、アダルトな内容がテーマ。


さすがに実験結果や参考文献からの引用である分、それなりに信憑性はあるが、その具体的な数字(例えばアンケート・実験などの対象範囲など)は書かれていなかったりと、やはり読者が面白く感じられるように恣意的な記述をしているような感じがする。コンビニ書籍の悪いところだろうか。
しかしまぁ、『数字でわかる』とあるだけに、数字が書かれている分、説得力のある内容にも感じられる。やはり数字で書かれると読んでいてわかりやすく楽しいので、なかなかよい構成だと思う。
耳にしたことのある内容も書かれているので、「あぁ、やっぱり本当なんだ」と思いながら読めた。
反面で、「肺って一生に4億リットルも吸うんだぜ」と言われても、「それで?」と思ってしまうようなちょっと面白みを感じない点もあったりする。
生物学的なロマンを感じる人にはいいかもしれないが、その割に内容がどうしても簡単にまとめられているため、なんとも言えない。
本当に良くも悪くもコンビニでよく置かれている『タイトルに釣られちゃう本』だなぁ、という印象。

価格は500円弱なので良心的。

評価:★★★☆☆
PR
生物学の門を叩く


ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)
内容(「BOOK」データベースより)
動物のサイズが違うと機敏さが違い、寿命が違い、総じて時間の流れる速さが違ってくる。行動圏も生息密度も、サイズと一定の関係がある。ところが一生の間に心臓が打つ総数や体重あたりの総エネルギー使用量は、サイズによらず同じなのである。本書はサイズからの発想によって動物のデザインを発見し、その動物のよって立つ論理を人間に理解可能なものにする新しい生物学入門書であり、かつ人類の将来に貴重なヒントを提供する。




そんな著作。
生物学関連の書籍では有名な本らしく、動物はサイズ(体重)によって時間や寿命といった部分が違う、という点が主な論題となっていると思い手に取ったが、中身はコテコテの生物学。タイトルに惹かれた人は容赦するべし。


●第1章『動物のサイズと時間』
本書のサブタイトル「サイズの生物学」の導入といったところ。体重やサイズによってこういったことが違っているのだ、という具体例を挙げ、以後の章に繋いでいる。

●第2章『サイズと進化』
ここでは、コープの法則や定向進化説といった進化の諸説についての説明と、その考察について、サイズの面で説いている。
本章を見ればわかるが、一般的に大きいことは環境の影響を受けにくく、体重等の関係で争いにも強い。しかし、大きいことがよいならば、どんどん大きな生物に進化していくだろう。そういったように、サイズの大きいこと、小さいことの利点と欠点を見ながら進化について論じている。
また、本章で取り上げられている『島の規則』は聞いたことがなかった上、人間の実生活にも当てはまるのではないかという考えは純粋に勉強になった。

●第3章『サイズとエネルギー消費量』
章題の通り、生物におけるサイズとエネルギーの消費量についてどういった規則性があるのか、という点を計算式などを用い、実験結果を提示している。ここから、心臓の脈打つ回数とそのエネルギー消費、表面積や体積といった要素がどのように関わりあっているのかがわかる。他にも、単細胞生物、恒温動物、変温動物の観点で体温の差と消費エネルギーについても考察している。計算式やグラフもあり、素人目にはなかなか本格的に見え、研究結果のまとめはともかく、研究過程の説明は難しく感じた。
なかなか興味深い結果が書かれているが、規則性のある結果こそ出ているが、その理由を説明できないため、教科書に載っていない内容だそうだ。

●第4章『食事量・生息密度・行動圏』
まずは生物の体重と比べた食事量。これは生物によって食糧の栄養価が違うため、摂取するエネルギー量で調べている。また、魚類、哺乳類なども区別した研究結果や食べた分のエネルギー消費の用途(成長・維持・排泄)の割合などが書かれている。やはりそれなりの規則性が見いだせられる。
また、草食獣、肉食獣の生息密度と行動圏についてもデータを提示。これまた、規則性があるので興味深い。

●第5章『走る・飛ぶ・泳ぐ』
動物の動物たる証拠、動くことについて研究した章。哺乳類、魚類、水中の哺乳類、鳥類、など様々な運動エネルギーを計測し、その結果を示している。なぜライオンは普段だるそうにしているのか、イルカはなぜ無邪気に泳ぎまわっているのか、といったところがわかってきてなかなか面白い。

●第6章『なぜ車輪動物がいないのか』
なんともそそる章題だが、結論は言われてみればいたって単純明快。この程度の回答が考え付かない自分の凡才ぷりに少し悲しくなったのであった。
また、水中でスクリューを使う動物や空中でプロペラを使う動物がいないのはなぜか、という点も考える。この発想自体が既に面白い。
ともあれ、人間の車輪を含めた産業についてまで見解を示せるところは、なかなか興味深い。


●第7章『小さな泳ぎ手』
ここでは鞭毛や繊毛を使って泳ぐ、精子やバクテリアといったとても小さな生物を取り上げている。鞭毛と繊毛の動きや形の違いや使い分ける理由、大きいサイズの生物が筋肉を使うようになった理由などを述べている。レイノルズ数を絡めた専門的な説明が続くが、そういった公式を理解しようとせずとも読める内容であり、慣性力と粘性力という働く力の話は知らなかったので生物の進化において少しそそる内容であった。また、拡散を利用するバクテリアの生態系も面白い。

●第8章『呼吸系や循環系はなぜ必要か』
生物に呼吸系や循環系の必要となる要素を研究。結論としてはやはりサイズが肝となる。あるいはサイズに焦点を当てて語っているだけかもしれないが、私にはわからない。

●第9章『器官のサイズ』
肺や心臓、脳などの器官と生物の体重や体積、表面積とはどのような関係があるか、という点を述べている。また、動物における建築材料と例えられる骨格についても触れている。ここでも、なかなか面白い規則性が見られる。

●第10章『時間と空間』
サイズと時間の関連性、一般論と動物学での時間の捉え方の違いなどが書かれている。分量は少なく、少し哲学的な話になっている。

●第11章『細胞のサイズと生物の建築法』
生物を構築する細胞の特徴をサイズを主としてまとめている。植物細胞と動物細胞の違いは、建築法で例える理由がわかりやすく、植物が動かない代わりにどういった構造をしているのかといった点でとても勉強になった。

●第12章『昆虫――小サイズの達人』
これまでの内容を統括した上で、昆虫という動物について研究している。クチクラの構造、肺や心臓といった循環系が無いのはなぜか、サイズの大きい昆虫がいないのはなぜか、エネルギー効率の悪い木の葉を食べることなどが書かれている。植物に含まれるセルロースを分解する酵素であるセルラーゼが進化しなかったのはなぜか、という点はなかなかロマンある研究課題かもしれない。

●第13章『動かない動物たち』
動物のくせに動かないものとして、主にサンゴを挙げ、その生態系について述べている。キーポイントは群体という観念。生物学に疎い私にもそれなりにわかる内容だった。

●第14章『棘皮動物――ちょっとだけ動く動物』
ウニやヒトデといった隠れもせず動きののろい動物を挙げ、その生態系を探る。この無防備な動きで捕食者からどうやって逃れてきたか、などよくよく考えれば一味違う動物だ。どうしてそのように進化したのかという謎について著者なりの見解も示している。ヒトデの体表や断面図などの写真は普段お目にかかれないのでなかなか面白い。


名著として耳にしたことがあり、生物学入門という謳い文句もあったので、気になって購入してみたが、さすが理系学問というだけあってか難しい部分がある。『心拍数一定の法則』や『島の規則』など結論だけを聞けば面白くはあったが、聞きなれない単語や研究(計算)過程を詳しく書いている為、どうしても流し読み気味になってしまうところがあった。
そもそもタイトルにそそられて興味本位で買った私にとっては、タイトルのような時間の違いに関する内容は少ししかなく、生物学の世界に踏み込んでしまい少し読んでいて苦しい部分があった。事実、上記の章ごとの感想もいまいち要領を得ていないかなと思う。全体的にCSのアニマルプラネットのようなドキュメンタリー色の強い、ジャンルも多岐にわたる生物学のまとめである。
数式、公式にアレルギーのある人は読んでいてつらいかもしれないが、大まかな内容を知る分には問題はないと思われる。

著者の書き方から察するに、ところどころ個人的な見解がある。学識として確立するには根拠の乏しいもの、証明しきれないものが多いのだろう。物理学で取り上げられる宇宙もそうだが、歴史の長い進化の過程を研究することの難しさを感じさせる。

おそらく、生物学に詳しかったり、根っからの生物学に興味のある方には期待に応えてくれる内容だが、私には少し内容が専門的に感じ、重たかった。とは言え、様々な動物の生態系を知ることで、普段気にしていない部分が改めて考えると謎に思えてきて、それなりに面白い内容ではある。


評価:★★★☆☆

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)
「ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)」
 [新書]
 著者:本川 達雄
 出版:中央公論社
 発売日:1992-08
 価格:¥ 714

 
 
男は女の・・・・・・


女は男の指を見る (新潮新書)
内容(「BOOK」データベースより)
本書で明かす事実その1「初対面で、女は男の顔よりも指を見る」。その2「ハゲの男は病気に強い」。その3「自分と違う免疫の型の持ち主ほど、匂いがいい」。その4「ピルは女の勘を鈍らせる」。その5「浮気で得をするのは女である」…数々の実験や最新データをもとに動物行動学で読み解く、「色気」「魅力」「相性」の正体。「遺伝子の企み」がここまでだったとは!次々常識が覆される高揚感あふれる一冊。




は、言わなくても分かりますね。

最近は生物学に興味を持ち始めた濫読気味な私。今回は書店で見かけた気になるタイトルと帯に惹かれたこの本。『男が女の胸や尻に目が行くように、女性は男性の指を見ている』といったことは何度も聞いたことがあるが、その点よりもむしろ外連味溢れる章タイトルに釣られた感じ。
動物行動学に精通している著者の本。一つ読んでみようと思う。

章題は以下の通り。

●第1章『人類最大の発明と繁殖の掟』
排卵の無自覚、常に膨らんでいるおっぱい、ペニスの大きさや太さといったように他の動物と人間との違いを分析し、その原因や進化の過程についての言及から始まる。チンパンジーのような霊長類を比較対象の主とした研究結果を用い、人間の生殖機能の状態を客観的に分析し、その原因を推察している章。
想像したくはないけれど、他の動物の驚愕の生態系も如実に語られている。

●第2章『女は男の指を見ている――Hox遺伝子の話』

本書のタイトルにもなっている本章。ドーキンスの提唱した『利己的遺伝子』の話のような遺伝子論から始まり、男性や女性が異性を見るときに気になるパーツの統計を挙げ、指を見ることの意味や遺伝子と指の関連性に繋ぐ。
『はじめに』でも触れた、薬指と人差し指の長さの比とその関連性についてもここで触れられる。しかし、この研究結果が本当であるならば、薬指にはすごい力が眠っている。勉強になった。

●第3章『ハゲの発するメッセージ――テストステロンの話』
これまでの章でも取り上げられているテストステロンという男性ホルモンの力やハゲの要因とハゲの人の傾向といった風な内容。このテストステロンが人体、健康状態、生殖にどのように影響しているのかを論じており、去勢した人物なども対象とした研究結果を披露している。芸能人や有名人の例はいささか都合のよい解釈に思われるが、その点以外は納得がいく推論である。

●第4章『「選ばれし者」を測ってみると――シンメトリーの話』
『選ばれし者』つまりはモテる者を他の生物の研究を経て、法則性を見いだす章。軽く触った程度の内容だが、フェロモンやモテる要素といった部分について書かれている。

●第5章『いい匂いは信じられる――HLAの話』
HLAという抗原や免疫、フェロモンの話が主。こんなことだって実験としてあるんだよ?というだけで、「ふ~ん、それで?」という感想になる。目から鱗という程のインパクトはないが、フェロモンや匂いの原理は知ることができるかもしれない。

●第6章『浮気するほど美しい――浮気と精子競争の話』

浮気や寝取られの原理について人間はもちろん、他の動物からの研究結果を用い、論じている。浮気をすることで誰がどんな利益を得るのか、浮気が多い動物にはどういった共通点があるのか、といったことが書かれている。

●第7章『日本人はあえて「幼い」――ネオテニーの話』

ネオテニー(幼形成熟)は、人間全般、特に女性に強く見られるものらしく、他の動物(霊長類)との決定的な違いである。この章では、特にこのネオテニーの強い日本人(モンゴロイド)の特徴を生物学の観点で指摘している。


インパクトのある話が多く、科学的根拠もある感じではあるが、全体的に実験対象が少ないものが多く、統計としての信用性が低い感じがする。都合のよい例だけを挙げて述べられているとも取れる内容なだけに、いまいち真に受けられない部分が多い。
それにしても、全体的に何とも著者の主張成分が強い本。著者の推論が多いのもあるかもしれない。時折、冷静さに欠ける自己主張が繰り広げられている気もしたが、多分気のせい。

社会や心理面にあまり触れず、ひたすら(優秀な)遺伝子を残すことに焦点を当てた研究内容はさすが生物学と思える。その点は読む分には面白かった。


評価:★★★☆☆

女は男の指を見る (新潮新書)
「女は男の指を見る (新潮新書)」
 [新書]
 著者:竹内 久美子
 出版:新潮社
 発売日:2010-04
 価格:¥ 714

 
Copyright © めざせインドアマスター All Rights Reserved
Powered by ニンジャブログ  Designed by ピンキー・ローン・ピッグ
忍者ブログ / [PR]