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離婚するための共闘劇


さよならのためだけに【徳間文庫】

内容(「BOOK」データベースより)
「だめだ、別れよう」「明日必ずね」ハネムーンから戻った夜、水元と妻の月はたちまち離婚を決めた。しかし、少子晩婚化に悩む先進諸国は結婚仲介業PM社を国策事業化していた。PMの画期的相性判定で結ばれた男女に、離婚はありえない。巨大な敵の執拗な妨害に対し、二人はついに“別れるための共闘”をするはめに―。孤立無援の闘いの行方、そしてPMの恐るべき真の目的とは。





ゲームも入れたら四作目か。
まだまだ読了作品は少ないが、個人的に当たり外れが激しいという印象。今回はどうか。

BOOKデータベースにもあるように、結婚仲介業のPM社が開発した遺伝子による相性判定が国民的に普及し、中でもトップクラスの相性と判定された男女があまりの不仲に離婚を考えるというお話。
しかし、少子化に歯止めをかけることにもなったPM社の画期的相性判定は国策にもなっており、トップクラスの判定が出た二人は統計上は離婚率0%という数字がある。相性判定の信憑性、社の信頼を崩す、彼らの離婚話をPM社は決して許さない。そして、彼らの別れるための闘いが始まる、といったところ。

なかなか斬新な設定の恋愛ミステリーで、我孫子武丸氏らしい少しコメディなタッチの会話のやり取りにクスッとする

読み終えて。
恋愛ミステリーとのことだが、あまり真相に驚かない、ラストが読む前から想像したとおり、といろいろ残念。ミステリーというよりサスペンスという方がしっくり来るが、ハラハラドキドキな部分も個人的にはあまり無かった。
ユニークな設定とコミカル色が著者らしさだが、それだけかなあ、と。
少子晩婚化の国の行く末を感じる点では読む価値はあるかな、程度だった。


評価:★★☆☆☆

さよならのためだけに【徳間文庫】
我孫子武丸
徳間書店 (2012-05-02)
売り上げランキング: 162093
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推理ものの映画を描いた小説


探偵映画 (文春文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
新作の撮影中に謎の失踪を遂げた鬼才の映画監督・大柳登志蔵。すでにラッシュは完成、予告編も流れているが、実はこの時点で作品の結末を知るのは監督のみ。残されたスタッフは、撮影済みのシーンからスクリーン上の「犯人」を推理しようとするが…。『探偵映画』というタイトルの映画をめぐる本格推理小説。





映画監督以外、真犯人を知らされていない『探偵映画』という映画の撮影。
初めは、スタッフ達の推理もの映画論議で花が咲くので、映画に詳しくない人はかなり蚊帳の外。この会話にトリックのヒントが隠されていたら嫌だなあ、と思いながらも、ついていけない勢の私は精読せずにざっと読んでいった。

内容はというと、監督しか知り得ないその真犯人を知らされていない状況で、監督が失踪してしまう。期限などの条件もあり、残ったスタッフだけで映画を完成させなくてはならなくなった、というもの。
スタッフ皆で、これまで撮影した内容を踏まえ、意外性や整合性のある真犯人と動機や手口、なにより映画として面白いはずのシナリオを熟考し模索する、一風変わった推理もの
読者もこの推理に参加し、スタッフ達の意見を聞きながら楽しむという形。

この結末は、もはや感想すら書きがたい。そりゃ驚きの結末。当たり前だ。こんな斬新な内容なんだから、結末だって斬新。しかし、「面白い!」とか「なるほど!」とは思わなかった。
調べてみると、こういった構成の作品に前例はあるようだが、未読な私にとってはなかなかなオンリーワン推理小説じゃないかと思う。この斬新さを体験したい方は是非。

とりあえず、欠点は、真相の斬新さを除いた全体的な面白さが微妙な感触であること。好きな映画論議がくどすぎてテンポが悪いこと。
この欠点が大きすぎていただけない


評価:★★☆☆☆


探偵映画 (文春文庫)
「探偵映画 (文春文庫)」
 [文庫]
 著者:我孫子 武丸
 出版:文藝春秋
 発売日:2009-12-04
 価格:¥ 660
 
 
なんなの?これ! 今でも信じられない


殺戮にいたる病 (講談社文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー。






信じられない。感想はその一言。
何が?

事件の凄惨さ。犯人の心理描写。母親の息子を思う気持ちや教育過程。犯人を突き詰めていく元警察官。彼ら各々の狂気じみた考え。
すべてが素晴らしく、すべてが恐ろしい。まさにタイトル通り『病』だった。
だが、これらは信じられる。


それでも読了した後、信じられないと思ったこと。
それは完璧なまでのトリックにある。
時系列が前後し、人物主観が入れ替わる内容の中、最後に見た光景は信じられないの一言だった。

これがあのトリックなのだ、と痛感した作品だった。


私は最後の最後までこの作品がホラーだと思っていた。
だが、これはミステリーだったのだろう。
今まで自分がどれだけ小説を読んでいなかったか、理解した。
まだまだこの世界は深そうだ。



評価:★★★★★

殺戮にいたる病 (講談社文庫)
「殺戮にいたる病 (講談社文庫)」
 [文庫]
 著者:我孫子 武丸
 出版:講談社
 発売日:1996-11
 価格:¥ 600
 

 
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