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これまた懐かしい物を


人間・失格―たとえばぼくが死んだら (幻冬舎文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
集団で他人を傷つけるハイエナ達よ、僕は…凄惨なイジメによって、少年が自殺した。真相を知った父親の中で鈍くきらめく光。しかし…人は人を裁けるのか。父子の絆、イジメ、少年愛…大反響を呼んだ問題のドラマを小説化。






掘り出してきました。これを知っていたらある程度歳がばれます。
まぁ、BOOKデータベースが日本語になっていない気がするが気にしない。

久しぶりに野島伸司作品を読んでみたくなってきたので、なかでも名作という評価を聞く本書を手に取ってみた。

二十年近く前のドラマのノベライズ。
さすがに古い作品なので、現代の教育現場とは違う状況下の出来事なので、今読んでみると、ストーリーに違和感を持つかも知れない。現代の生徒に過保護で過敏すぎる親のいる頃とは違う時代だなぁ、という。
だからこそ起こってしまう事件なのだが。
また、映像作品のノベライズなだけあって、サクサク進むという利点はあるが、場面転換が頻繁で話を追うのが少し忙しい。個人的には地の文の少なさもあり、登場人物の具体的な個性や心情、人間関係の理解に苦しむことが多かった。

しかしまぁ思春期の攻撃性がうまく表現されているな、と思う。
また、いじめられる側、誰にも受け入れてもらえない少年も然り、ただただ読みながら見守ることしかできない歯がゆさがウリである一方、なぜここまで周りに理解者がいないのか、客観的な対応ができる人物がいないのか、という点は少しご都合主義かな、という感じはした。親も教師も生徒も頭が悪すぎるというか。
だがまぁしかし、こういう救われない人、クズな人間を描くという点では大成功で、これでもかというくらいだ。
実際にこれに似た状況下にたたされた人間も現実にいるとは思うし、誰にも受け入れられず苦悩する姿に感情移入できる。
周囲の人の無能・クズっぷりにはリアリティを感じなかったが、あえてこの尖りきった設定はある種で面白いほど悲劇的で陰惨。タイトルに恥じないキャラクターと思える。
このドロドロの暗い現実、倫理観を出すのがこの著者なのかもしれない。

元がドラマだけにドラマチックすぎるフィクション感がするが、ストーリーとしては悪くないなぁ、といったところ。


評価:★★★☆☆

人間・失格―たとえばぼくが死んだら (幻冬舎文庫)
「人間・失格―たとえばぼくが死んだら (幻冬舎文庫)」
 [文庫]
 著者:野島 伸司
 出版:幻冬舎
 発売日:1997-04
 価格:¥ 641

 
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