初心者は、定跡本を読むよりまずこっち。
内容(「BOOK」データベースより)
序盤の基本的な指し方、セオリーを理解して序盤を優位に立とう。
当方、玉の囲い方をある程度知っているだけの初心者。
将棋の定跡本を数冊持ってはいるが、読んでも頭に入ってこず、なぜその一手が最善なのか理解に苦しむことも多かったので、評判の良い本書を買ってみた。
主旨も、
「定跡を丸暗記するのではなく、一手一手の意味を知りながら理解して指してほしい」という、初心者にぴったりの本。
章立ては以下の通り。
●プロローグ『基礎のキ 指し方の基本』
目的を持って指す、ヒモをつける、小さい駒から攻める、といった具合に、初歩的な部分を解説。
●第1章『初形を見よう 弱点の角頭とヒモの意識』
初手から何を指せばいいか分からない、という初心者にもわかりやすく初形の説明をする。どこが弱点で守るべき場所か、また攻めるべき場所かといった部分を説明。何を指したらダメか、良いかという点を非常に丁寧に一手一手教えてくれる。
●第2章『大駒をいかそう 存在感が大切な飛と角』
強力な駒、飛車と角の使い方を解説。初心者が陥りがちな間違った使い方とそれがダメな理由、よい使い方とその理由を説明。
●第3章『小駒を使いこなそう 1つの駒も遊ばせない』
金・銀・桂・香・歩の使い方をそれぞれ説明。これで大方、将棋のセオリーは理解できる。
●第4章『玉を守ろう 囲いの位置と駒のバランス』
居玉を避ける理由、飛車から離す理由といったところを述べ、玉の囲い方、使う駒のバランスを教えてくれる。
●第5章『序盤の指し方 基礎が凝縮された序盤戦』
序盤の指し方ということで、矢倉戦、居飛車対振り飛車戦、相懸かり戦の指し方を例に挙げ簡単なところを教授してくれる。
●第6章『戦法を身につけよう 得意戦法を持とう』
棒銀戦法、右四間飛車戦法、石田流を取り上げ、簡単に定跡を紹介してくれる。読者は気に入った戦法をこれから研究していくのがよいと思われる。
非常に分かりやすい。将棋のセオリーが分かる一冊。初心者にとっては必修科目と言っていい部分を
非常に丁寧に説明してくれるので、読んでいて悩む部分も少ない。
定跡の丸暗記ではなく、一手一手の意味を考えながら指す癖を付けようという気持ちになる本である。
まさに、駒の動きが分かった程度の初心者にぴったりの一冊である。
評価:★★★★★