いろいろと残念。
内容(「BOOK」データベースより)
“ファイヤーシスターズ”の参謀担当、阿良々木月火。暦の妹である彼女がその身に取り込んだ、吸血鬼をも凌駕する聖域の怪異とは!?
VOFANの“光の魔術”は鮮やかに花開き、西尾維新が今、“物語”を根底から覆えす―これぞ現代の怪異!怪異!怪異!青春は、にせものだけでは終らない。
最終話『つきひフェニックス』を収録している。最終話と書かれているが、まだ2話ほど続くらしいです。
重ねて述べるが、いろいろと残念。
著者は今作も「200%趣味で書いた」と述べているように、読者そっちのけな仕上がりが否めない。
すなわち、ついてこれる人だけついていける内容。
特にメタ表現が鼻に付く。アニメ化する話が云々、バトルパートだのギャグパートだの。
ゲームネタなどを交えたオタク向けな掛け合いも、ここまで来ると調子に乗りすぎな感じ。
内容の方も薄い。
本編は中盤以降からと言ってもいい。それまでは上巻同様ファンサービス的日常会話。
本編の方も、化物語の頃と違い、完全にただのバトルものに成り下がった印象。
バトルものとしてとっても、陳腐であり、茶番感がしてならない。
結末は、上巻の時にも感じたが、「そろそろネタがなくなってきたから、終わりますね」というような冷めた終わらせ方をされた感じ。尻切れトンボとまではいかずとも、「なんだよ、それ」という感想。
端的に言うならば、全体的に雑。
趣味で書いたからいいじゃん、と逃げられてしまうところもまた歯噛みさせられる。
ここまで読んできた人(シリーズファンなど)には読める内容だが、それ以外には決して薦められるものではないと思う。
偽物語上下巻でほのかに臭った伏線らしきもので、拾われることがなかったのは、実は伏線ではなかったのか、それとも今後回収されるのかわかりかねるが、ここまで来たからには続巻も読ませて頂く予定。
評価:★★☆☆☆
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