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購入者特典がありがたい?


手持ち200万円から始める! 低リスク・高利回りの不動産投資
内容(「BOOK」データベースより)
5年で1億稼いだ新世代の投資家がはじめて語る!表面利回りやキャッシュフローに代わる収益指標「IRR」を駆使して実践した負け知らずの不動産投資法を初公開。







タイトル通り、富裕層でもないその辺のサラリーマンでも手を出せる手持ち200万から始める不動産投資を掲げる。
もちろん、銀行の融資目的なのだが、それに即した内容があるはずだ。
また、本書の著者はインカムゲインよりもキャピタルゲインを意識した投資を提唱しているようで、著者自身『IRR』という独自の収益指標を用い、それで儲けてきたようだ。
まえがきに体験談があるが、失敗をしていない、バブル崩壊直前に売りぬいたといった点は、そのIRRのおかげなのだろうが、少し胡散臭い。
特典として、そのIRRやキャッシュフローなどの収益指標の計算に役立つExcelシートをダウンロードできるのはありがたい。

章題は以下の通り。


●第1章『サラリーマンの副業に最適な不動産投資』
不動産投資のリスクとその対処法、メリットを挙げ、サラリーマンの副業として最適である理由を述べる。銀行に首尾よく融資をしてもらい、物件価格の大幅な下落などがないのが前提のような感じがするが、ある程度の空室率などを考慮した計算方法を本書で記しているらしく、自信があるようだ。

●第2章『投資主体により異なる不動産投資の目的と利益』
投資の目的、投資家の立場別の投資戦略や投資傾向を著者なりに分析し、個人投資家である読者がどのように立ち回るのがよいかを解説する。しかし、その分析自体が正しいのかは少し疑問である。個人投資家の不動産投資に関する勘違いも述べているので参考にはなるが、キャピタルゲインを信用するのはともかく、その際に支払う税金面はどうなのだろうか、その点を計算しつくしているのが後に記されているIRRという収益指標なのだと思う。

●第3章『勝ち続けるための指標「IRR」』
表面利回りやネット利回り(実質利回り)では足りない分析、キャッシュフローの弱点などを紹介し、著者の掲げる「IRR」という指標を提唱する。
収益を計算する為の修繕費、減価償却費、固定資産税、不動産取得税、住民税、所得税、空室率といったあまりに多く複雑な要素を含めたデータを、物件価格や自己資本などのわずかなデータ入力で具体的な収益を計算してくれるExcelデータをダウンロードさせてくれる。本書の最大の見所といったところ。

●第4章『銀行融資の仕組みを知って融資を引き出す』
不動産投資の強みでもある銀行融資によるレバレッジを利かせるため投資方法。まずその前提として融資されることが必要。物件探しよりも先に、こちらを章立てしたのは、融資してもらわなければ本書のタイトルのように200万程度の資産では何もできないということの裏返しだからだろう。
内容は、銀行の融資に関する審査基準が主。物件評価、人物評価、借入・金利・期間などの設定といった具合にどういった基準で審査が下されるのかを分析。訪ねる銀行にもよるが、自分の身の丈にあった受けられる融資はどの程度なのかがある程度理解できる。
また、銀行側の立場に立って、「なぜ不動産投資に融資するのか」といったところにも言及している。
一方で、忘れてはならない借入のリスクにもしっかり触れている。今後の日本経済を考えると、昨今の低金利の魅力よりも、将来の国債暴落のリスクの方がバカにならないかもしれない。

●第5章『個人投資家に適した物件を見極める』
個人投資家が手を出せる物件の見極め方を教えてくれる。結局のところ、良い物件を探すにはコネが必要なんじゃないの?という結果に落ち着く。

●第6章『科学的に考える空室率と賃料設定』
本書の購入特典の一つ、賃料統計データベースのExcelファイルを元に空室率や賃料設定の考え方を説明。本章に限ったことではないが、都心に近い部分しかアドバイスしてくれていない感じがあるので、田舎者には理解することが厳しく、また都心付近の物件を触る気のない人にはあまり参考にならないのではないだろうか。

●第7章『業者の目から見た、修繕・管理のポイント』
不動産投資のお約束?リフォームによるコストパフォーマンス向上の方法。不動産管理業者には委託しない方向のアドバイスだが、実際のところ、リスクとリターンがどうなのだろうか。特にサラリーマンが投資するとなると時間的制約が合うのかどうか難しいところだ。そのあたりは入居者次第になるのだが不安である。

●第8章『売却時のポイントと税金対策』
ある程度物件が値上がりすると、キャピタルゲインを積極的に狙う著者の考える売却時のポイントと税金対策。売却時のポイントは買主側の視点に立って考えれば自ずと考え付く内容である。しかし、やっかいなのが税金。不動産売却時の税金は他の投資に比べてもかなり厳しい。本書の内容ではあまりフォローしきれていない気がするため、バブルが弾けると感じたり、諸事情で物件を手放さなくてはならなかったりしない限り、素人目にはそのままインカムゲインを獲得し続けた方がいい気もする。


全体として、手持ち200万から始めるという点に集約しているか怪しい部分がある。というのも、もう少し具体的な数字を絡めた物件検索などを提示して欲しかったのが不動産投資未経験者としての感想だ。『知識ゼロでも大丈夫!基礎から応用までを体系的に学べる!不動産投資の学校[入門編]―「お金持ち大家さんになりたい!」と思ったら必ず読む本』の方が詳しくわかりやすかった。
また、著者が調べていないこともあってか、根本的に少子高齢化などの空室率リスクのせいかわからないが、都心付近の物件の話ばかりで、田舎者には内容を活用するのが難しいかもしれない。

また、購入特典Excelシートは私には猫に小判。入力すべき情報がどこで分かるのか、という基本的な部分がわからないのは私の勉強不足のせいか。もう少し丁寧に解説して欲しかったところだ。

読みこなせて使いこなせる人が読めば良書なことは間違いないが、私にはいまいち満足しきれない内容だった。


評価:★★★☆☆

手持ち200万円から始める! 低リスク・高利回りの不動産投資
「手持ち200万円から始める! 低リスク・高利回りの不動産投資」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:玉川陽介
 出版:ぱる出版
 発売日:2011-11-11
 価格:¥ 1,575

 
 
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