厳しい……。とても厳しいなあ……。
内容(「BOOK」データベースより)
サラリーマンなら、本気で家賃収入が入る仕組みを考えよう。
性懲りもなく、投資の勉強をしているうちにやはり辿り着いてしまった不動産。若いうちにいろいろやっとけ、というノリで勉強から始めてみた。本書は不動産投資の入門書。まさに、私のような
不動産投資についてさっぱり知らない人間にぴったりの一冊と思われる。
章題は以下の通り。
●プロローグ『不動産投資を始めよう!』
不動産投資の利点や強みを、株や預金といった他の運用と比べて述べている。不動産投資を全く知らない自分としては希望を抱いてしまう。
●第1章『こんなにある、不動産投資のメリット』
プロローグに加え、さらに不動産投資のメリットを具体的に挙げていく。イメージと違い、安定性があり、利回りもいいと聞いてなかなか興味が湧くが、リスク面や手続き、不動産の選択についてを読んでみないことにはなかなか喜べない。
●第2章『不動産投資のリスクに対処しよう!』
悪い物件を買ってしまう、空室リスク、滞納リスク、といった不動産投資のリスクの紹介をする。なかなか難しそうだが、対処法を知っていれば、頑張れそうな気がする。
●第3章『不動産投資の指標を知ろう』
表面利回りや、購入時や貸す時にかかる費用や税金などから計算できる実質利回りなどの指標についてを教えてくれる。指標はもちろんのこと、先述した、不動産投資の際にどういった費用がどの程度かかるのかわかるのがありがたかった。
また、減価償却費の計算といった税金対策やらキャッシュフローの計算といった資産運用に必須の部分も網羅しており、路線価や人口動態の調べ方まで、本格的に投資を始める際に、お世話になりそうな点が多い。
●第4章『良い物件をどうやって見つけるか?~物件検索、現地調査のやり方』
タイトルにあるように、物件検索や現地調査のやり方はもちろん、投資家だけでなく入居者の視点に立ってどのような点を評価すべきか、不動産屋との付き合い方、資料請求のやり方、など未経験者にとっては役に立つ情報が満載である。
●第5章『買い付け申し込み、融資申し込みの方法』
買付申し込みのルール、融資をしてもらう方法や、具体的な融資の選び方や審査基準といった縁のない人間にはさっぱりわからない部分を教えてくれるありがたい内容。しかし、本当に実際に実行してみるとなると、不動産会社や銀行を訪れないことには何もわからない。
●第6章『購入手続き・賃貸付けはこうする』
購入手続きや賃貸付けの際に、気をつけること、チェックしておくべきことなどが書かれている。さすが不動産というべきか、気にするべき事が多く、これでもかというくらい自分から働きかけなければならない点がある。
●第7章『リフォームして利回りアップ!のテクニックと裏ワザ』
リフォームをすることによる利点、またその方法論を説く。頭の隅には置いておくが、ここまで気を使う余力が初心者には無いのでは……。
●第8章『日常の物件管理・運営で注意する10のポイント』
管理運営の際、やっておくべき、知っておくべきポイントを10個紹介している。税金面、保険面、管理会社等の対応など気をつけたい部分がまとめられている。
●巻末付録『不動産投資の素朴な疑問Q&A』
タイトル通り、Q&A式の素朴な疑問集。これまで読んできた内容と重複気味。こちらから読み始めてもいいかもしれない。
私、未経験者が初めて読んだ不動産投資本。
感想としては、「敷居が高いなぁ……」という一点。覚えるべき事、不動産の選択から取得、また売却まで、必要な書類とチェックするべき点が山のようにある。銀行から融資を必ず受けられるわけでもなく、その物件が決して利益を生み出してくれる物件とは限らない中で、これほどまでに労力を要するのか、という思いで一杯だ。
しかし、「不労所得のためならば、やるしかないだろう!」という気合いを入れる必要性を感じもした。大きな失敗さえしなければ、慣れてくると案外どうにかなるかもしれないし、コネも増えてくるはずだ。
それでも、本書は入門書にあたる。具体的な物件の狙いや儲け方については軽くしか触れていないような感触だ。とにもかくにも、これだけ大きな投資だけに、他にも書籍を当たってみる必要がありそうだ。本書にも書かれているようにセミナーなどを受けることがよいかもしれない。
門外漢の私が読んでみても、わからない部分はそれほどなかったという点で、入門書としては最適と思われる。まぁ一冊目と言うこともあり何の相対評価もできない。満足度的に評価はとりあえず4で。
評価:★★★★☆
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