忍者ブログ
本、音楽、ゲームなどの書評、感想をネタバレしない程度に書いていきます。詳しくは『このブログについて』をご覧下さい。 貴方のインドアライフに役立てば幸いです。
プロフィール
HN:
エリシオ
性別:
男性
自己紹介:
読書とゲームと投資に明け暮れる、インドア特化型なしがない社会人
カテゴリー
リンク集
当ブログは、リンクフリーです。 相互リンク大歓迎です。 相互リンクを希望の際は helissio5963(アットマーク)gmail.com まで。アットマークは手動入力してくださいな。
ランキング
気に入ったらPlease Click!
人気ブログランキングへ
最新CM
[08/16 エリシオ]
[08/13 古宮昇]
[08/01 エリシオ]
[08/01 秋津学]
[11/22 エリシオ]
最新TB
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

タイムマシンについて本気だして考えてみた


STEINS;GATE
商品紹介
オカリンは、アメリカの学術雑誌に論文が載ったという若干18歳の天才少女、牧瀬紅莉栖と出会う。だがオカリンは、その牧瀬紅莉栖が数時間前にラジ館の屋上で殺害されているのを目撃していた。いったいなぜ牧瀬紅莉栖は生きているのだろう――。SERN、ジョン・タイター、幻のレトロPC 『IBN5100』、タイムマシン、バタフライ効果、タイムトラベルにおける11の理論――。いくつもの要因が偶然に重なり合ったとき秋葉原に本拠を置くサークルのメンバーたちに、世界規模の「未来への選択」が委ねられた。



友人、インターネットなどから「面白い」「すばらしい」という評判ばかり聞く本作。タイムトラベルのネタは個人的に大好きな分野なのもあり、手を出すことにした。

一般的に見て、ギャルゲーに属するかもしれないが、中身は至って大まじめ(?)なSFもの。主人公にヒロインが好意を抱いてくるという点は、まぁお決まりというかもはや暗黙のルールなので仕方ない。
先にも述べたタイムトラベルについての言及は非常に詳らかに調べられており、シナリオにちりばめられている。

序盤にはその科学的、専門的な執拗な説明や講義にげんなりするかもしれないが、徐々に緩和され、サスペンスな展開に吸い込まれることになる
むしろ、ライターの熱心な取材には、この作品に対する情熱を感じる。萌えキャラ置いときますね、と言うだけのオタク向けゲームじゃないと期待してもいいと思う。


取っ付きで挫折しそうな要素のもうひとつとして、極度なオタクトークがある。2ちゃんねるネタを恥ずかしげもなく使うキャラクターや、重度の厨二病患者。物語の腰を折る頻度での空気の読めない発言がイライラさせる。
オタクトークこそ多いが、これも秋葉原という世界観に合ったものと言えるので、批判すべき点ではないかもしれない。それに、これも序盤を抜けたら緩和される。
とは言っても、やはり2ちゃんねるなどのインターネット絡みの話やアキバ系の文化を全く知らない人には全体的に厳しい。そこはユーザーを完璧に絞っている。まぁこのゲームを手にとろうとする人はだいたい問題ないとは思うのだが。

特にやっていて「いいなぁ」と思ったのは、BGM。非常に謎めいた雰囲気漂う音楽が、ゲームの世界へ引きずり込んでくれる。盛り上げどころ、緊迫感のあるシーン、真実を知る場面、悲劇的な場面、無音。当然かも知れないが、すべて効果的に挿入してくるので、非常に心に来る小説でなく、ノベルゲームならではの長所だ
もちろん、キャラクターボイスの声優の演技力もさすが、と言える。グラフィック(キャラクターデザイン)なども好き嫌いはあるかもしれないが、個人的には雰囲気にマッチしていて好きである。


さて、具体的な内容。
ネタバレを避けて書くのはなかなか難しいが、ものすごく大ざっぱに触りだけ言うならば、『偶然にもタイムトラベルのような異常な経験した主人公、彼のサークル内で偶然にもタイムマシンのようなものができてしまう』という導入部で、全体として『タイムマシンが完成(実在)したらどうなるのか』というものを著者なりに考えてみた、という印象
非常にチープな印象の説明になったが、中身は深い。過去改変のリスク問題、改変前の改変者(時間移動者)の記憶の問題、時間そのものの解釈や平行世界などの考え方、過去を変えることで起こる波及効果。そもそも時間を超えるための理論的な話。
様々な話について科学的、哲学的、ときには形而上学にまで発展しそうなほど深く考えさせられる。

その渦中に身を置く主人公達を追っていくのは、とてもスリリングであり、今後の展開もさっぱり読めない。そもそも、今彼らが置かれている状況がどういった『時間』なのか、そういった点でもワクワクが止まらないといった具合。

全体的な雰囲気はミステリアスであり、シリアス。キャラクターやオタク文化な雰囲気こそ柔らかいが、実に堅い内容と言える。
用語解説の数も200を超える。スラングの解説も多いが、ジャネの法則といった心理学、時間順序保護仮説といった量子力学の分野もあり、考えれば考えるほど頭を抱える難しい話が題材だったりする。
軽い気持ちでやるには、その点で厳しいが、それを斜め読みしたとしても、シナリオや世界観の魅力はあまり衰えないはずだ
ちなみに、「感動!泣ける!」というよりは「熱い!どうなるんだ!」という感じの作品だった。

この話の最大の長所は、初めの方から遠慮無く広げられた風呂敷を見事に畳みきるところである。
伏線回収はシナリオとして当たり前のことと言えばそれまでだが、ここまで訳の分からない事象の数々を論理的にまとめあげ、感動的に締めくくる点は絶賛したい。プロット作成の際は、きっと苦労したことであろう。

ノベルゲームと言うこともあって、シナリオ分岐があるのだが、もしこうなったらというルート分岐もなかなか手抜き感はなく、見所があり、わからなかった伏線や各キャラクターの魅力も存分に味わえる。

いろいろとシステム面でのバグなどの不満点などはあるが、読み物としては完璧。初めに述べた挫折ポイントとなりうる欠点も、私自身耐性があるせいか、後半には馴染んでくる始末。
エンディングを見終わった後、キャラクターとの別れが惜しくなるほどの作品は久しぶり。満点です。

ゲームシステム面も携帯電話を活用して進むという近代的な作り。これについては割愛させていただきます。



評価:★★★★★

STEINS;GATE
「STEINS;GATE」
 [DVD-ROM]
 メーカー:ニトロプラス
 発売日:2010-08-26
 
 
PR
好みの問題かなあ……?

ダークゾーン

内容(「BOOK」データベースより)
神の仕掛けか、悪魔の所業か。地獄のバトルが今、始まる。







ダークゾーンって、これまたそそらないタイトルだなあ。と思いはしたが、貴志祐介好きの私はすぐにレジへ持っていく。

話のあらましは、世界と断絶された孤島で、わけもわからぬまま赤軍の王将として存在している主人公が、青軍との戦に出ることになるというもの。『わけもわからぬ』というのはその通りで、始まりからいきなりその世界に飛び込んで赤軍の王将として立っており、説明を受けて青軍と戦って勝て、と言われるのである。
まぁ、何とも急な話だが、下手な小理屈を重ねてファンタジーに持っていくより、伏線としても話の展開の早さとしてもこういう方が面白いかもしれない。

さて、その戦いのルールだが、赤軍と青軍がそれぞれ元は人間だったと思われる者が、一つ眼(キュクロプス)、死の手(リーサル・タッチ)、始祖鳥(アーキー)、歩兵(ポーン)といった特殊な能力を持っている異形の駒となって相手軍の王将を四度殺せば勝ちというもの。王将以外の駒が死んだとき、相手の駒となって動くことができる。要は、チェスや将棋のようなもの。
なぜ戦っているのか、勝ったらどうなるのかといったことはさっぱり分からず、負ければ消滅するという事実だけが知らされる

熱い戦略バトルファンタジーといった感じだろう。設定こそ単純だが、これをどれほど面白く書いてくれるかが著者の手腕の見せ所。

読後感としては、バトルパートの戦略的な面白みよりも、私としては断章を通して述べられる現実世界での主人公の成り行きの方が気になってしまった。雑誌での連載ものということもあってか、全体の流れや伏線面ではどうも単調気味で味気なさがあったのは残念。「なんと!そんな意外な戦略が!」というわけでもなかった。

オチについては、こんなもんですかね。期待してはいなかったが、正直上手く締めたなぁとは思えなかった
まぁ一応、ミステリーとして含ませてもよさそうだ。

自称貴志祐介ファンとしては貴志祐介氏の良さが感じられない作品だったかなあ、と。著者の大好きな昆虫学的な知識と生々しい表現は空回り気味な印象で、地獄のような世界観を描きたかったのだろうが、戦略的ゲーム性の面ではあまり必要性が感じられなかったというのもある。個人的にはゲーム的感覚が恐ろしい世界観を打ち消したかな、と

将棋の対局に似た相手との読み合いやつばぜりあいを表現した点は申し分ないかもしれない。
期待していただけに、ちょっと評価は辛く。


評価:★★☆☆☆

ダークゾーン
「ダークゾーン」
 [単行本]
 著者:貴志祐介
 出版:祥伝社
 発売日:2011-02-11
 価格:¥ 1,890
 

 
株に勝つ方法がここにある!


株の勝ち方はすべて外国人投資家が教えてくれる
内容紹介
■どんな相場でも通用する投資方法

初めに中原氏の投資スタイルについて詳しく説明し、その次に外国人投資家の売買方法や考え方を解説しています。中原氏の投資スタイルは、相場のトレンドに応じて投資対象や投資期間、ポジションの大小を柔軟に変化させていくことです。そして実は、相場のトレンドと外国人投資家の売買動向は表裏一体の関係にあることが具体的な事例をもとに明かされていきます。

投資テクニックは有用なときと有用でないときの差が甚だしく、廃れてしまうことも多々ありますが、骨太の投資スタイルは微調整をすることで、どんな相場でも通用します。世界同時株安が起こっても心配いりません。



と書くと、実に胡散臭いが、実際問題、この分析は勝利の近道を提示していると思われる。
具体的には各章の通り。


●序章『上げ相場でも下げ相場でも儲け続ける私の運用スタイル』
どんな相場でも儲ける著者の運用スタイルをざっと公開。後の章題を見たらわかるのだが、相場の大局を見極めてから自分の運用スタイルを決める、リスクリターン配分に常に気を遣った、良い資産運用と言える。

●第1章『大きな上昇相場では「優良株」を中心に運用する』

主張は章題の通りである。上昇トレンドとは何か。どうやって上昇トレンドを発見するか。エントリーとエグジットのタイミングを見るか。優良株とは何か。どうして優良株を中心に運用するのか。といった事を懇切丁寧に教えてくれる。

●第2章『ボックス圏相場では「仕手株」を中心に運用する』
同じく主張は章題の通りで、ボックストレンドとは何か。エントリーとエグジットのタイミング、仕手株について教えてくれる。ボックストレンドは、『上昇→下降』、『下降→上昇』、と区別しづらいので、判断の仕方が初動では難しく、そのあたりの対処の説明もしている。
仕手株は初心者お断りという世評が広まっていることもあり、他の株と違い、セオリーも違うので、取引方法をこの章で参照するのがよい。

●第3章『大きな下降相場では「材料株」を中心に運用する』
大きな下降相場の説明と、材料株とは何か。ポジションのエントリータイミングとエグジットタイミングについて説明している。下降相場で買うということもあり、なかなか難しそうな印象。優良株を空売りするという選択肢も提示している。

●第4章『外国人の動向を追えばトレンドがわかる』
本書のタイトルにもある外国人投資家の動向について説明し、トレンド補足の方法を示している。外国人投資家を追従する根拠はもちろん、北米と欧州とでその動き方は違う、といった点も解説している。

●第5章『外国人の銘柄選別と売買タイミング』
章題の通り、外国人投資家の銘柄の選び方と、買うタイミング、利益確定売りや売り浴びせのタイミングを研究。たしかに、こうやって見てみると、彼らは非常に勝ち組の投資方法をしている。のだが、なぜ日本人はいつも彼らにトレンドを握られているのか。やはり日本人個人投資家が一番の負け組なのだろう。

●第6章『新興市場株の銘柄選びと売買タイミング』
ここでは、ジャスダックやヘラクレスなどが取り扱う新興市場株の銘柄選びと売買のタイミングについて述べている。リスクが高いがリターンも高いというものであって、強気に勝負したい人にはオススメだが、初心者は敬遠した方が良さそうだ。


「外国人投資家が教えてくれる」というタイトルに沿った内容はほぼ第4章と第5章のみだが、売買のタイミングの教科書としては、その第4章と第5章の通りであり、そこがセオリーな感じだ。
他の章で述べられていることも確かに分析力があり、上手く実践すれば、どんな相場でも凌げる感触はある。
しかし、なんだかいろいろ見るべきところが多い。勝つためには仕方のないことで、むしろ勝っている人ならば当たり前のことなのかもしれない。時間と情報収集の力があれば、本書の内容を実践できるはず。

私のような初心者に、取引で儲けることのセオリーを教えてくれたよい本である。実際、儲けられるかはまだわからないが、指標として教科書として持っておくには充分信頼の置ける内容と思われる。
発行日こそリーマンショック以前だが、住宅バブルの崩壊とそうなりそうになった時の対応といったところまでこの時点ですでに書いているので、著者の言うことを信用するに値する。


評価:★★★★☆

株の勝ち方はすべて外国人投資家が教えてくれる
「株の勝ち方はすべて外国人投資家が教えてくれる」
 [単行本]
 著者:中原 圭介
 出版:日本実業出版社
 発売日:2006-05-18
 価格:¥ 1,575
 
 
優柔不断でヘタレ、自分に自信がない


決断力 (角川oneテーマ21)
内容(「BOOK」データベースより)
天才棋士が初めて大公開!「決断力」「集中力」の極意!「勝つ頭脳」は、こうして決断する。







そんな貴方に。

誰であれ、業界でトップクラスの実力者が語ることは、何事にも代え難い独特の説得力を放つものだ。今回は将棋界で知らない人はいないであろう羽生善治氏の本を手に取ってみた。
テーマは決断力。人生、勝負所は何にでもつきものである。試験、就職、ビジネス、恋愛、etc。
その勝負所での集中力、決断力、メンタル面の重要性は、自分でも理解しているつもりで、本書は羽生氏の意見を拝聴するに適した本であると思った次第だ。
成功者の説教、自慢話なんじゃないの?なんて僻まず参考にすべし。

章立ては以下の通り。

●第一章『勝機は誰にもある』
章題に『勝機は誰にもある』ととあるが、あまりそういったまとまりではない気がする。勝負する力について言及していて、その力の出し方を教えてくれるといった感じか。
なかでも『経験には「いい結果」と「悪い結果」がある』という部分に強い共感を覚えた。経験することの悪い側面に怯えてしまう自分に活を入れたい。

●第二章『直感の七割は正しい』
直感のすばらしさを説く章ではあるが、個人的には、リスクを恐れて決断できないことや行動できないことに対する考え方が、とても勉強になった。『身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ』ということわざは初耳にして、ひどく感銘を受けてしまった。同時に、『自己責任』の言葉が渦巻く社会に対するアフォリズムには頭が下がる。

●第三章『勝負に生かす「集中力」』
集中力についての考え方を記している。『集中するために頭を空っぽにして、将棋については考えないようにする』という羽生氏の姿勢は、いろいろと考えすぎて雁字搦めになってしまいがちな人に対する実に的確なアドバイスだ

●第四章『「選ぶ」情報、「捨てる」情報』
コンピュータやインターネットの普及に伴い、情報だらけの社会になった。全てを拾っていくのは人間の頭ではもはや不可能と言える。賢い生き方、決断の仕方は、どれを選びどれを捨てるかだ。この章では、そういった事柄について書かれており、最先端の将棋や昔の将棋、コンピュータ将棋といった話も出てくるので興味深い

●第五章『才能とは、継続できる情熱である』
主張は章題の通りであるが、あまりにその通りすぎて人生論として確立すべき内容じゃないか、と思うほどだ。
本書にもあるとおり、努力は報われるわけではない、だがそんな中でモチベーションを保ち向上心を保ち続けることこそ才能なのだ。また、モチベーションの保ち方から、その点を踏まえた子どもの育て方まで書かれている。


将棋に対する見方が変わったというのが感想。将棋の中には様々な考察、心理、決断があり、それを取捨選択している。プロでさえ、それは網羅できず、曖昧模糊とした部分とも戦わなければならない。定跡だけが将棋ではないし、経験を積んだ年配だから強いというわけでもない。そんな将棋の魅力が本書からは伝わってくる

将棋は、ただのお遊戯ではないということは理解しているつもりだ。
私は囲碁や将棋こそ触れていないが、流行の対戦型格闘ゲームなどはプレイしている。一見、ただのお遊びに見えるそういったゲームでも深く研究すればするほど、対戦すればするほど、似たようなものを感じる。全国で名を馳せるプレイヤーの対戦を見ていても、緊張感やそれぞれの意志が伝わってくることだってままある。
歴史やゲーム性(戦略性)の深さについてはさすがに将棋に軍配が上がるが、勝負事という点では同じであり、様々な要素が絡んで人間の意志がゲームを動かすということについても全く同じだ。非常に共感できる。

こういった勝負事に限らずとも、勝機を掴むこと、決断すること、そこまでの過程に対する考え方は人生の何事にも応用できる。
本書は、『決断力』というタイトルだけに、決断することの重要性はもちろん、決断することの恐怖や葛藤、他の選択肢を切る勇気など様々な要素を語っている

新書サイズでこれだけ感想が書けるということは、それほど中身が濃く、共感できたという証拠だろう。私が購入したとき、40万部突破と帯に書かれていたが、この人気は伊達じゃない。


評価:★★★★☆

決断力 (角川oneテーマ21)
「決断力 (角川oneテーマ21)」
 [新書]
 著者:羽生 善治
 出版:角川書店
 発売日:2005-07
 価格:¥ 720
 
 
株? 簡単なことなら知ってるよ。


はじめての株式投資100問100答 (アスカビジネス)
内容(「BOOK」データベースより)
この本に書かれていることはただの基本の株本です。でも、ほんとに基本のこと知っていますか?知識も分析力も裏ワザも必要だけどでもなにより大事なのは基本をおさえること。本書で基本をしっかりおさえて、どんな不況時代でも勝ち抜けることができる稼ぐ力を身につけましょう。





と、読後に言えるようになる良書。

株式投資スクールで講師として名高い著者がよくある株についての質問100問に答える形式となっている。
内容は、これから株を始める初心者にもわかりやすく、実際に疑問点となりやすい質問ばかり。どういう風に株取引をすればよいかわからないという人にピッタリの一冊と言える。

章立ては以下の通り。

1.株ってなに?編
株とはそもそも何なのか、なぜ株価は上下するのか、株で儲けることは可能なのか、生活できるのか、といった素朴な疑問と回答を掲載。

2.株式投資の考え方編
株式投資をすることでどんなことが起こるのか、という点を掲載。主に、株主の権利、リスク管理や投資スタイルのいろはについてだ。

3.証券会社に口座を開こう編
どんなパソコンを用意して、どのように開設し、注文すればよいのかをザッと説明。最低限の取引方法はここで理解できる。あとは実践で勉強するべし。

4.知っておきたい株取引の基礎編
株はいつでも買えるのか、といった疑問から、銘柄の選び方などを説明。

5.初歩のファンダメンタル分析編
会社の財務状況、業績といった需給要因となるファンダメンタル面での分析の仕方を掲載。PER、PBRなど訳の分からない言葉の中で見るべき情報をピックアップ。投資情報の見方ならこの項で初心者は安心。

6.初歩のチャート分析編
次はテクニカル面、チャートの分析の仕方だ。チャート、ローソク足などの見方から、移動平均線やゴールデンクロス、デッドクロス、グランビルの法則など有名なテクニカルをざっと掲載。より詳しく知りたい人は、別の本を買う必要がある。

7.様々な取引方法編
信用取引、空売り、CFD、オプション取引など様々な取引方法を掲載。これらは慣れてきた人用向けだということで、説明は簡略化されている。

8.いろんな疑問にお答えします編
その他、いろいろな疑問にお答えしてくれる章。


実際に株の口座を開き、少し取引をした程度の私だが、本書は、かゆいところにも手が届く100の質問とその回答が載っており、読後には、株に関しての素朴な疑問点はほぼ無くなった
取引の勝率(期待値)を上げるための努力をするのならば、別冊を見るとして、株取引の基本的な部分は本書で十分と言えるかもしれない。(私もまだ株現物取引始めたばかりなので断言はできない……)
私はFX経験があり、投資はずぶの素人というわけでもないので、全くの投資初心者に容易に理解できる内容か判断するのは難しいが、少なくとも株面での簡単な疑問はかなり払拭できた。

初心者向けと言うこともあり、初心者が最低でも見るべき情報をピックアップするといった感じにはなっているが、「ガツガツ儲けたいんだ!むしろ生計を立てる!」といった特別な思いがなければ、本書だけで事足りそうだ。


評価:★★★★★

はじめての株式投資100問100答 (アスカビジネス)
「はじめての株式投資100問100答 (アスカビジネス)」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:伊東 猪佐雄
 出版:明日香出版社
 発売日:2010-11-09
 価格:¥ 1,575
 
 
Copyright © めざせインドアマスター All Rights Reserved
Powered by ニンジャブログ  Designed by ピンキー・ローン・ピッグ
忍者ブログ / [PR]