デイトレを始めたい!
内容(「BOOK」データベースより)
トレードの流れ、トレンド分析、売買のタイミングから損切り、リスクに対する心構えまで、やさしく解説。
という人へ。
デイトレードとあるが、株式取引にしぼっている。と言っても、FXなどに反映できないことはない。
章立ては下記の通り。
●序章『デイトレードの世界へようこそ』
デイトレード(短期トレード)には、どのようなスタイルがあるのかについて述べながらデイトレードの概要を説明。
●第1章『デイトレードのスタイル』
デイトレードをするための心構えや、デイトレードとはどういうものかについて述べている。投資と投機の違いについても触れているが、著者の意見は投機は決して悪いことではないということ。実際、投資と投機の違いは人によって考えが違うかもしれないが、私としては著者の意見を応援したい。
●第2章『短期トレードの進め方』
短期トレードを始める際に、どういったことに注意すればよいか、という点を述べている。前章と似たような概要だが、こちらでは買い注文を入れる、利益確定やロスカットの設定、証券会社の選び方といったところがざっとではあるが書かれている。
●第3章『トレンド分析――方向を見つける』
いつの時代でも大切な取引の基本、『トレンドに乗る』ということについて述べる。精神論はもちろんのこと、具体的なトレンド判断についても言及している。エリオット波動理論についても述べているが、私はあまり信用していない。
●第4章『トレンドが教える売買のタイミング』
トップ、ボトム、レジスタンスライン、サポートライン、フィボナッチ、トレンドライン、チャネルラインといったチャート分析の鉄則を紹介し、売買のタイミングを教えてくれる。また、オシレーターの代表としてRSIの説明、ダブルボトム、ダブルトップ、ヘッドアンドショルダー、ペナントといったチャートの典型的な形についても述べている。
●第5章『トレードの出口を探そう』
利食いや損切りの指標を教える。様々な計算法やチャート分析、トレイリングストップなどを教える。ただ、どれが正解というわけでもなく、自分なりのルールを設けることが鉄則といったところだ。
●第6章『リスクに向き合う方法』
最後に忠告といった感じでリスクの重要性について説いている。トレードにとって最も考慮すべき点であり、注意するべき点である。厳しいトレーディングの世界では、リスク管理なくしては破産は近いと思われる。
タイトル通り、短期トレード、デイトレードの入門書といった具合。まさに、
これから始める人が覚えるべき基本的かつ鉄則な部分が多い。ただ、オシレーターやダブルボトムといったチャートパターンは、参考にとどめる程度にしないと痛い目を見そうである。
個人的にはすでに学習した内容ばかりで全く参考にならなかった。
取引を始めていろいろ勉強してきた人にとっては物足りない内容だが、これから始めたい人にはオススメの一冊。
評価:★★★☆☆
廣重 勝彦
日本経済新聞社
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