あなた、オーラで負けてませんか?
内容(「BOOK」データベースより)
「お客さんにナメられて、とんでもない値下げの条件ばかり飲まされるんです…」「同僚のなかでも、僕だけが、上司に集中的に怒鳴られているんです…」「いつまでたっても新人扱いで、大切な仕事をまかせてもらえないんです…」本書を読めば、もうあなたをだれも軽んじたりしない!究極の自己防衛術。
『人に好かれる技法』『愛される技法』といった分野は、類書が山ほどあると思うが、本書のように『ナメられないための技法』というものはあまり見かけない。この本書にある技法は、そういった点では少し異端であり、あとがきにもあるようになかなか
実践することは、『人に好かれる技法』などよりも難しそうだ。
●第1章『一目おかれる話し方の極意――知識は少し隠したほうがいい』
なんか信用していいようなそうでもないような感じの内容。
軽く扱われない点はともかく、それで人間として魅力的になれるかは怪しいかな、と思う。悪い方向へ傾くとただ生意気に思われるだけだったり。
●第2章『「謙虚さ」はナメられる――相手を心理的に威圧する技法』
自分は謙虚を通り越して自虐的で卑屈気味な癖の付いた人間なので、この章は脳に叩き込みたい部分が多かった。
謙虚こそ日本人の美徳とは言うが、少なくとも威圧的でナメられない態度を取ることとの使い分けくらいはやっておきたいと思わされた。章末のコラムもなかなか良い。
●第3章『「物怖じしない人」の秘密――宴会では「お誕生日席」を選べ!』
ここで述べられることは、相変わらず自分の立場を強く見せることではある。しかし、
この心意気を忘れないことが重要なのだと思わせるものがある。
●第4章『一流の人間は「サバ」を読む――人は何に敬意を払うのか?』
と言われて、皆さんはどんなサバを読もうとするだろうか。また、周りに、私はどのような人であると言っているだろうか。
周りから信頼され、尊敬されるためには、上手なサバの読み方を身につけておきたい。実際、私が吹聴している私自身についての事柄は大方『軽く扱われる側』であると思った。
●第5章『対人術は「質」より「形」!――相手に見くびられない「見た目」の話』
これまでは中身についての見せ方を書いていたが、
この章では、身なり、身につけているものなど、完全に外見、容姿などに焦点を当てている。これまた自分の心に突き刺さる内容だった。
●第6章『簡単に「スペシャリスト」になる技術――自然と相手が負けてくれる心理テクニック』
ゼネラリストよりもスペシャリスト、その心得を教えてくれる章。なかでも、『やさしい人』についての意見はグサッと来た。自分自身を強くする(軽く扱われない)意味でも、よいアドバイスとなった。
全体として下手をすると虚栄を張るようなものだったりするものもあるので、用途には注意が必要だ。ボロが出ると不味いという点で、リスキーな選択が多い。
私的には非常に感化される内容だった。というよりも、私自身が本書で書かれる、軽く扱われる側の特徴に驚くほど合致しているからである。自分を変えるということは非常に難しく、自己啓発関連を読んでも、三日後には忘れるようなものも多いが、
本書の書かれていることは是非とも自分に言い聞かせたい内容であった。
ナメられている側、イケているオーラが出ていない側、軽く扱われている側かなぁ、と思っている人には是非チェックして欲しい本である。
しかし、前述したとおり、用途には注意が必要。「こいつ、明らかに虚栄だわ」と見抜かれたり、「失礼なヤツだな」なんてことも思われかねない内容ゆえに、使い所が重要である。
評価:★★★★☆
「他人に軽く扱われない技法」
[単行本(ソフトカバー)]
著者:内藤 誼人
出版:大和書房
発売日:2009-04-21
価格:¥ 1,365
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