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ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
「お金の話なのに泣けた」「この本を読んだ日から人生が変わった」…アメリカ人の老富豪と日本人青年の出会いと成長の物語は、これからの人生を豊かに生きていくヒントに満ちあふれ、大きな反響を呼んでいる!「お金の法則を学ぶ」「失敗とうまくつき合う」「スピーチの天才になる」「人脈を使いこなす」「自分のビジネスをもつ」などなど、成功力がつく。




というのは言い過ぎかもしれないけれど、読者にその辺りはゆだねられる。

一時期のマーフィーの成功法則を彷彿とさせるような勢いで、書店を彩っていた本書。こういった成功の秘訣系は、内容が漠然的なイメージがあり食わず嫌い気味だったのだが、これだけ乱読家になったわけだしノリで読んでみた。
17の秘訣を章題にしている。私、ひねくれ者なこともあり、ちょっと批判的な眼で読み始めていたのだが、不覚にもいいことを書いていると思ってしまった。
金持ちになりたいという人は数え切れないほどいると思うが、そういった人達がこれを読むと、価値観や考え方の違いに気づくかもしれない。


●プロローグ『衝撃的な出会いと最初の試練』
読む前は「まぁそれはそれはよい成功者と出会って、ご教授いただいたんでしょうねぇ」と思っていたのだが、読後には「やばい、この老富豪の言ってること、リアルに俺の心に響く……」と思わせる内容だった。幸せな金持ちになるための方法論を教えることが出来ると思わせる人物だ。注意すべき点は、『幸せ』であること。

●第1の秘訣『社会の成り立ちを知る』
たしかに、このお金中心の社会を知るためには、成り立ちを知らねばならない。ここでは、自由人と不自由人という二つの種類に分け、それぞれどんな職業、生業が属するかと、その根拠を示している。その上で、幸せな金持ちの生き方を分析する。結局は、この世の中、金持ちだとしても不自由人だらけなのだが、自由人とはどんなものかを言及する。
現時点では、「無理だろ、できるなら皆やってる」と思えて仕方ない。

●第2の秘訣『自分を知り、大好きなことをやる』
もういろいろ図星過ぎて困ることばかり言ってくる。でも、「それで生きていけるほど……」と思ってしまう反面、自由人になりたい、自分の可能性を信じてみたいと思う自分もいるのだが。

●第3の秘訣『ものや人を見る目を養い、直観力を高める』
言っていることが抽象的すぎて、実践的ではない。「意識せよ」程度で受け止めるべきだ。ステップを踏むための下準備であると思うが、「これが秘訣!」として教えられたとしても、活かせるものだろうか。アドバイザーである老富豪に叱責を受けそうだが、結局は才能の問題だと思う。

●第4の秘訣『思考と感情の力を知る』
思考や感情による力が事実になる、ということだが、実際それが本当に真実だとしても、根から「俺は自分のやりたいことだけやって、生活して幸せになれる」だなんて、疑念を抱かず考え続けられるかと言われれば無理だと思う。そこまで行くともはや盲目な気もする。
精神面のレッスンはこれで終わり、と言ってあるだけに、要は精神論であり、成功しない者の訴えは「本当の意識がそう思っていないからだ」と言われ、水掛け論になるだけ。思い込みの力が世の中の見方や自分自身を変えることは重々承知だが、それで幸せな金持ちになれるかと言われると甚だ疑問。どうも好きになれない部分だ。

●第5の秘訣『セールスの達人になる』
老富豪が著者に課した『1000個の電球を売る』という試練。この試練の考え方は実に勉強になった。セールスでの成功のポイントはまさにこれだと言える。考え方を変えさせてくれるよい秘訣だった。

●第6の秘訣『スピーチの天才になる』
上手なスピーチの秘訣を教えてくれる。ページ数が少ないわりに、勉強になった。後半はスピーチと言うよりも話す内容という意味に微妙に変更されている。

●第7の秘訣『人脈を使いこなす』
章題では、なんだか人を利用するような悪質な印象を受けそうだが、これまでの流れを見てもわかるがもっとクリアな話。人付き合い、信頼できる人脈の素晴らしさを説いている。これを読んだあなたにはどの程度そんな人脈があるだろうか。私は、正直胸を張ることは出来ない。

●第8の秘訣『お金の法則を学ぶ』
おおむね同意であり、参考になり、勉強になったのだが、やはり精神論絡みでお金持ちになれたんだという点だけは納得いかない。それこそプラシーボ効果はあるかもしれないが、実際それで金持ちになれるかよ、と思えて仕方ない。また、『いい方向に金を使う』といった抽象的な言葉でごまかされている感じがしてならない
結局、何に使うべきで何に使わないべきかは自分が決めることで、そのセンスがなければ、この本でいう幸せな金持ちにはなれないということなのだろうか。

●第9の秘訣『自分のビジネスをもつ』
これまでに述べてきた秘訣と若干かぶる気もするが、ビジネスで成功する秘訣について述べている。至極真っ当なことで、儲け方で勘違いしがちな部分もしっかり書いているので、役に立つ人には役に立つ内容。ただ、そのビジネスを作られるのか、という点が一番難しいわけで。

●第10の秘訣『アラジンの魔法のランプの使い方をマスターする』
全面的に否定したい章。頭がお花畑で出来ているのだろうか。
未練たらたらのマイナス思考の時点で駄目な人間ということはわかるが、それでは誰でも出来ることを達成して満足する凡人しか生成されないとも思う。結局、この方法は、大半の人間が大したことも出来ないまま諦め続け、コンプレックスを抱き続けるとしか想像できない。それとも、ただ「身の程を知れ」ということだろうか、それならば納得がいく

●第11の秘訣『多くの人に気持ちよく助けてもらう』

良いことを書いている。ただ、この観点では、「もちろんこの老富豪の話(本書の内容)も真に受けてくださいね」ということだろうか。

●第12の秘訣『パートナーシップの力を知る』
わかっています。とてもよくわかっています。でも、僕には縁のない話です(泣)

●第13の秘訣『ミリオネア・メンタリティを身につける』
著者自身、このアドバイスには納得がいっていないんじゃないだろうか。からかわれているようにしか見えないし、「だから何?」という章だった。

●第14の秘訣『勇気をもって決断し、情熱的に行動すること』
非常にその通りだと思った。この主張は、羽生善治氏の『決断力』でも感じたことである。

●第15の秘訣『失敗とうまくつき合う』
自分なりに頑張ってみてるつもりで、「常々世の中うまく行かないなぁ」と嘆いている駄目な自分にとって、こういった成功本の最も読む気が起きるのは、『失敗』についてどう考えているか、だ。
そんな私にとっても納得のいく回答が載っているが、それ以上に『現在の自分に意識を向ける』ということが勉強になった。

●第16の秘訣『夢を見ること』
いい話だ。夢を見ることは重要だと感じさせるよい章だった。「自分はちっぽけな人間だけど、それでもこうありたい」という気持ちを起こさせるには充分なアドバイス。

●第17の秘訣『人生がもたらす、すべてを受け取る』
同じくよいアドバイスだ。だが、おおむね成功した後の想定の話なので、成功しないことには役に立たないとは言わないが、成功したときのイメージトレーニングと言い換えた方がよいか。

●エピローグ『最後の試練――ビジョン・クエスト』
最後に本書の秘訣を教えてくれた大富豪と著者との別れの時の話を書いている。


もっぱらユダヤ人大富豪の教えばかりで、著者のメッセージ性が無かったのだが、あとがきで少し書かれていたので、著者が今どう受け止めて、読者にどう伝えたいのかがわかってスッキリした。やはり、又聞きというのはどうもねぇ……。しかも、「本で読みました」程度で。

各々の項に感想の多くを記したので、個人的に頷ける部分と頷けない部分があることはおわかりいただけたと思う。本書に限ったことではないが、特に精神論の部分は「無意識で怖がっているんだ」とかいったごまかしがどうとでも効くので、あまり好きではない。悪魔の証明に近い。
おそらく、文化圏の違いによる拒否反応も含まれているだろう。

「お金の話なのに泣けた!」なんて売り文句を書いてる辺り、「胡散臭いなあ。話半分だろ」と考えていたが、その印象は少しは取り消される形になった。
たしかに、少しドラマティックに描きすぎている感じはあるが、そこはあとがきで断りを入れていた。やっぱりか、と(笑)
だが、サラリーマンとして生きてしまったがために、忘れている感覚、大事なことを思い起こさせてくれる本だった。とは言え、「別に今の平凡な人生に不満がない」「自分がたとえ不幸だとしてもそれに気づかないまま、また、慣れたままでいさせて欲しい」という人は読まない方がよい。ただの理想論としか思えないだろう。

理想論だ、と言い退ける事は簡単だが、本当に成功するためにはこうするしかないのだろう。現存、あるいは亡くなられた偉大な人物たちに当てはめると頷ける部分は枚挙にいとまが無い。
役立てるかどうかは読者次第。私は少なくともこの姿勢だけは忘れないよう心に留めておくことにした。それだけでも充分だろう。


評価:★★★☆☆

ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)
「ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)」
 [文庫]
 著者:本田 健
 出版:大和書房
 発売日:2006-02-09
 価格:¥ 680
 

 
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