猟奇? 殺人? 大好物です!
内容(「MARC」データベースより)
森野が拾ってきたのは、連続殺人鬼の日記だった。学校の図書館で僕らは、次の土曜日の午後、まだ発見されていない被害者の死体を見物に行くことを決めた…。触れれば切れるようなセンシティヴ・ミステリー。
死体や猟奇的事件を異常なまでに好む主人公とヒロインが、連続殺人事件の手がかりを見つける。
彼らは警察に届けたりはせず、魅入られたようにその事件を追う。
上記のような二人が主体の短編集。
世界観というか設定というかが個人的にツボ。
二人の猟奇的事件に対する興味、好奇心がよく現れている。
人間の暗黒部分に触れる、というテーマが生き生きと表現されている。
なんだかわからないが、すごくスラスラと読めた。
一気に。それだけ引きつける力のある作品。
乙一さんの作品はこれが初めてなのだが、ラストのどんでん返しに定評があるようで。
たしかに、その辺の期待は裏切ってはいない。
叙述トリックなども駆使されており、読み応えのある内容と言える。
文庫版は分冊となっています。
評価:★★★★☆