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『モナ・リザ』を究める!


万能鑑定士Qの事件簿IX (角川文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
「これは贋作ではないか」かつて、ルーヴル美術館で凛田莉子が『モナ・リザ』に抱いた違和感。その直感が、莉子の人生に転機をもたらす。37年ぶりに日本開催が決まった『モナ・リザ』展。そのスタッフ登用試験に選抜されたのだ!鑑定士として認められた、初めての大舞台。莉子はこれまで培ってきた全てを注いで合格を目指すが、『モナ・リザ』の謎が襲いかかる。最大の危機、到来!書き下ろし「Qシリーズ」第9弾。




今回は日本で開催される『モナ・リザ』展で、精巧な贋作とのすり替えにも対応すべく雇われる鑑定士として抜擢される話。
主人公莉子の慧眼でも区別の付かない、本物と多数の複製『モナ・リザ』との区別をする訓練を施されながら、いざ『モナ・リザ』展へ!といった具合。
「たった一つの絵画に、これほどの奥深さがある」と思わせる表現や知識が、それほど絵画に興味のなかった自分にも伝わるところはさすがである。

具体的な内容の方だが、『モナ・リザ』展の修行で2ヶ月もこもっていた莉子に思わぬ展開が待ち受けていた。この中盤から莉子に起きる不測の事態が、かつてない展開であり、続きが気になって仕方がなくなった。
また、サイドストーリーとして、記者の小笠原の話も後々どう繋がっていくのかという点でも、気になる感じであり、退屈させないシナリオである。

作中のトリックも「無理だろう……」と感じなくもないが、フィクションとしては十分納得のいく内容で、面白い巻であった。


評価:★★★★☆

万能鑑定士Qの事件簿IX (角川文庫)
「万能鑑定士Qの事件簿IX (角川文庫)」
 [文庫]
 著者:松岡 圭祐
 出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
 発売日:2011-04-23
 価格:¥ 540

 
 
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もう作者が鑑定士になれよ


万能鑑定士Qの事件簿VIII      (角川文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
波照間島から凛田莉子に届いた突然の手紙。そこには「水不足問題は解消。寄付はもう必要ない」とあった。募金はまったく集まっていなかったはずなのに!故郷に戻った莉子が見たのは、12億円で夢の発明を買えると信じ、無邪気に喜ぶ人々の姿だった。同級生の葵、結愛とトリオを組み、発明者のいる台湾へ向かうが、誰も彼の姿を見たことがないという…。莉子は故郷を救うため、台湾を駆ける!書き下ろし「Qシリーズ」第8弾。




と言いたくなる本作。
今回は台湾での画期的淡水化の発明の嘘を暴く流れ。渇水に悩む主人公凛田莉子の故郷はこの発明に十二億円もの大金で取引をしようとした。原理を教えてくれない発明者の謎多き発明の裏には間違いなくカラクリが潜んでいる。莉子は詐欺を証明すべく台湾へ向かう。

感想。
台湾での捜査はやや退屈……というか進展の無さにむず痒くなるため単調な印象。詐欺師と思われる人物のあとを追っていくうちにわずかなヒントを見つけることには見つけるが、核心を付くことは全くできない。どう収拾するのかわからない部分は気にはなるが、個人的にはイマイチのめり込めなかった。
というのも、凛田の同級生二人とのトリオでの捜査にこれといった魅力も新鮮味もなかったせいかもしれない。旧友と出会い、凛田の成長に驚く姿は前巻までのシナリオにもあったりするので、何となく重複する。
いち早く詐欺師を探さなくてはならない切羽詰まった状況のわりに緊張感が薄く、台湾の観光的な内容が多い。

真相は……こういうネタか、という感じ。まぁ本格推理小説を読んでいるわけでもないので、アンフェアーな要素ではないけれど、つまらないかなぁ、と。

また、主人公の活躍面だが、今回は鑑定眼というよりは台湾の知識力みたいな部分があって残念、と締めくくります。
こういう作品が書ける作者は素晴らしいとは思うけれど、今回のシナリオは個人的には率直に言うとつまらなかった。


評価:★☆☆☆☆

万能鑑定士Qの事件簿VIII      (角川文庫)
「万能鑑定士Qの事件簿VIII     (角川文庫)」
 [文庫]
 著者:松岡 圭祐
 出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
 発売日:2011-02-25
 価格:¥ 540

 
 
逆錬金術だと……


万能鑑定士Qの事件簿VII (角川文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
純金が無価値の合金に変わってしまう“逆錬金術”の謎を追って、凛田莉子は有名ファッション誌のカリスマ女編集長に接近する。小説の盗作騒ぎから5億円のペンダント紛失まで、数々の事件を解決に導いた莉子の行く手に、最大の謎が出現した。沖縄・波照間島で育った無垢で天真爛漫な少女が知性を身に付け、いまやマルサにも解き明かせない秘密の真相解明に挑む。書き下ろし「Qシリーズ」第7弾。




BOOKデータベースにあるように、今回は純金が無価値の合金に変化してしまう謎の物質やら、小説の盗作問題やら、様々な問題が莉子に迫る。
冒頭でいきなり有名ファッション誌の出版社に勤めている莉子が描かれているので、何事ぞ、という展開だ。
今作はそういった謎めいた事柄の一つ一つ、つまり点と点が線で繋がっていくような構成と思われる。
題材も著者らしさの光る知的ユーモアのある内容で、惹きつけられる部分は多い。

「もはや話の本筋なんてどうでもいいや。博識をひけらかしてください」という感じがある作品ではあるが、この巻は私的には登場人物の個性も味があり、ストーリーに惹きつけられる要因となった。終わり方もいつも通りすっきりした感じで清々しい。
その一方で、ちょっと純金と合金関係のトリックがあまりに陳腐だったのが残念。これは万能鑑定士の手を煩わせるほどのことではないと思う。その点以外では彼女の活躍は相変わらず度胆を抜かれるばかりで、勉強も兼ねたよいミステリー小説だ。


評価:★★★★☆

万能鑑定士Qの事件簿VII (角川文庫)
「万能鑑定士Qの事件簿VII (角川文庫)」
 [文庫]
 著者:松岡 圭祐
 出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
 発売日:2010-12-25

 
 
この巻はいいぞ!


万能鑑定士Qの事件簿VI (角川文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
町工場が作った洋服を、世界的に名の知れたショップに流通させられると豪語する女が現れた。雨森華蓮・26歳。海外の警察も目を光らせる彼女のもうひとつの顔、それは“万能贋作者”だった。彼女が手掛ける最新にして最大の贋作、MNC74とは何か。鎌倉の豪邸に招かれた凛田莉子を待っていたのは、不可思議にして目的不明な鑑定依頼の数々だった。莉子にとって最大のライバル現る。書き下ろし「Qシリーズ」第6弾。




と思わせる出来。

今回は万能贋作者という、万能鑑定士の対極といっていい位置づけの相手が現れる。概要を見ただけでそそる内容だ。
万能贋作者、雨森華蓮からの要領を得ない挑戦的な鑑定依頼に、彼女の鑑定眼と雨森華蓮が何を考えているのかわからないというストーリーの面白さがマッチしていた。個人的に、前の巻と違い読んでいて面白い巻であった。

真相もしっかりしていて上手く詐欺師との鑑定力での対決と事件の解決を描いている。結末はもう一つの王道パターンの方が好きだったかなぁと思いはしたが、評価を下げるほど好みじゃないわけではない。本巻は満点でOKだ。

それにしても、これだけ書店で平積みされ、刊行ペースも速いQシリーズ。アニメ化、ドラマ化されていないのは、実在する企業や製品、土地や時事ネタを題材にしすぎているからなんじゃないか、と邪推してしまうほど、我々の生活に身近なものを取り扱っている。そういった点、常々よい作品だと思う上、著者の博識と犀利な筆致がいかんなく発揮された作品である。


評価:★★★★★

万能鑑定士Qの事件簿VI (角川文庫)
「万能鑑定士Qの事件簿VI (角川文庫)」
 [文庫]
 著者:松岡 圭祐
 出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
 発売日:2010-10-23

 
 
パリと言えば・・・!

万能鑑定士Qの事件簿V (角川文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
お盆休みにパリ旅行を計画した凛田莉子を波照間島の両親が突然訪ねてきた。天然キャラで劣等生だった教え子を心配した高校時代の恩師・喜屋武先生が旅に同行するというのだ!さらにフランスで2人を出迎えたのは、かつて莉子がデートした同級生の楚辺だった。一流レストランに勤める彼は2人を招待するが、そこでは不可解な事件が起きていた。莉子は友のためにパリを駆け、真相を追う。書き下ろし「Qシリーズ」第5弾。




表紙から察せられるように、今回の舞台はパリ。芸術関連の鑑定になるのかな、と思いながらまたトリビアの勉強がてら本書を読むことにした。

序盤。
いつの間にやら大盛況となった主人公凜田の店で、これ見よがしに披露される鑑定眼。普通の題材の小説ならば、知識自慢の嫌みたらしさになるが、万能鑑定士ともなれば、その博識に頭を下げるしかない。

その後、ひょんなことからパリ旅行へ出かけることにした凜田。それを聞いて現れたるは、故郷の父母と高校時代の恩師。彼らは学生時代の凜田の鈍くささを心配し、今では鑑定士として活躍していることも知らずに、上京してきたのだ。彼らの沖縄人特有(?)の穏やかでマイペースな人柄は思わず微笑んでしまう。
今回は、その恩師との二人旅となる今回のパリ旅行。その旅先で、事件に巻き込まれる、というお話だ。

パリの文化、町並みなどの描写は、旅雑誌を読んでいるように思い浮かび、雑学気分を味わえる。
パリといっても芸術の点での話ではなく、今回はフォアグラを巡る話。食文化についての記述が多く、いろいろな知識がつくのが本巻である。

しかしまぁ、ミステリーの面白さとしてはピンとこなかったかなぁ。残念な意味でやはりキャラクター小説。とはいえ、終わらせ方が気に入ったので、評価はこんな感じ。


評価:★★★☆☆

万能鑑定士Qの事件簿V (角川文庫)
「万能鑑定士Qの事件簿V (角川文庫)」
 [文庫]
 著者:松岡 圭祐
 出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
 発売日:2010-08-25
 価格:¥ 540

 
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