わけがわからない読者を助ける過去編
内容(「BOOK」データベースより)
神に問う―太陽光を浴びると身体が結晶化し、やがて死に至る奇病・キュヴィエ症候群が猛威を振るう近未来の地球。精神技術者の穂村一幾は、今は亡き恋人・螢の双子の兄である水無瀬眞に呼びよせられ、“EGG”なる研究施設を訪れる。そこで彼を待っていたのは、“神”と交信するという黒髪の少女セラだった。一幾はその共感能力を使ってセラと“神”との対話を分析するよう依頼されるが…すべての発端を描く第3巻。
いわゆる過去編。だいたい過去の回想ものは「今更いいです」と思う作品ばかりを見てきたのだが、この作品に関しては気になって仕方がない。と言うのも、1,2巻での伏線が圧倒的で、もはやわけがわからないからだ。
そんなわけで、伏線回収も兼ねての過去回想の巻。
ただ、読み終えた後でも、まだわけがわからない!セラの生い立ち、ホムラやシンや大佐などの意味。それらは少なくとも何となく分かる内容ではあったが、
それでもしっくりこない部分が多々ある。
もちろん、そのあたりは4巻以降でってことになる。
ファンタジー色の強かった2巻から一転して、世界の終わりを描くような壮絶なSF的ドラマになってしまった3巻。
個人的には
あまりに設定の話が多すぎて、もう少し展開を早くしてほしいところだった。
評価:★★★☆☆
五代ゆう
早川書房
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