統合失調症との付き合い方のすべて
内容(「BOOK」データベースより)
100人に1人弱の人が、統合失調症に。とても多い病気でありながら、あまりに実像が知られていない統合失調症。その経過、治療、支え方を、すべて実例を通して伝える。
古今(?)東西100人に1人の割合で発症するとされる精神病、統合失調症。
最近特によく耳にする病気だとは思うが、其の実非常に難しい病だ。
うつ病よりも厄介かもしれないと言われるほどだ。
この本では、統合失調症を、前駆期(前兆)、急性期(発症)、消耗期(病気が長引いた後)、回復期(治療時)に分けてそれごとにどのような実例があるかを取り上げており、治療しなかった場合の悲惨な結末なども書かれている。
特に
家族が患者とどのように接するかといった点も詳しく書かれている。
精神病は、病気について間違った解釈をしていたり、ただ甘えているだけだと思ったりしてしまうかもしれないだけに、この本に書かれていることは教本として役に立つだろう。
またこの本の安心なところは、
知識のない人でもすんなりと理解できる点で、小難しい言葉で煙に巻かれることもない。
図解やグラフなども用い、読者に対する配慮が感じられる。
著者はwebサイトなどを通して、心の病の相談などを受けているので、ただの研究者といったこともなく、
患者や親族を意識した実用的な内容となっている。
知り合いや家族に統合失調症の人がいる方はもちろん、統合失調症に興味を持った方にもよい入門書と言える。
評価:★★★★★
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