まぁ、いいんじゃないかな。
内容(「BOOK」データベースより)
ゆっくり生きると、病気は逃げる。自律神経のコントロールが体の免疫力を最大限に引き出すことを、医学的に解き明かした画期的な書。
新聞に載っていた話題の本。ありがちな健康本なのかもしれないが、自律神経のコントロールと聞いて、とりあえず購入。そもそも、こういった健康本はそれほど読んでいないので、読んでおいて損はないと踏んだ。
全体として、自律神経系のコントロール、交感神経と副交感神経のバランスが主題となっているようで、自律神経系に自信のない最近の自分には、買ってくれと言わんばかりの内容である。
章立ては以下の通り。
●第1章『すべては「これ」で説明できる』
「これ」というのは、ご想像の通り、自律神経のコントロールという点。自律神経がどのように影響しているのかを、アスリートや芸能人の生活と仕事ぶりを例として挙げているが、自律神経に何でも結び付けすぎじゃないか、とも取れる。もちろん、著者自身もその旨理解して書いているが、『……と私は考えています』という文があるように、鵜呑みにせずあくまで著者の意見として頭に入れておきたい。
個人的には、季節の変わり目の体調の悪化、ジョギングとウォーキングのどちらが健康によいか、など、かなり勉強になった。
●第2章『健康は自律神経のバランスで決まる』
体調管理の基本は自律神経にあるという点を説明した後、交感神経と副交感神経のよいバランスについて言及する。御存じのように、更年期障害はこのバランスが崩れることで起こる。それ以外にも、バランスが崩れることで様々な病、体調不良に陥ってしまう。
具体的に、交感神経と副交感神経の働きについて述べながら、どういったバランスの時にどういった症状になるのかを述べている。
●第3章『副交感神経の働きを高める生活習慣』
前章までで理解した自律神経のバランスの重要性。ではでは、ついつい低くなりがちな副交感神経をどうやって働きを高めればいいのかという点を教えてくれるのが本章。それだけでなく、便秘がどれほど体に悪いか、昼食後の眠気、朝と夜で運動に適したのはどちらか、間違ったストレッチで怪我しやすくなる、といった知識を元に提唱しているので、かなり健康に詳しくなる。
●第4章『人生の質は「これ」で決まる』
人生の質をよくするためにどうすればよいか、という点をこれまでの内容を踏まえながら、行動や価値観などを提唱する。正しいことは言っているとは思うが、著者の意見や人生観が強く出ている感があり、あまり参考にならなかったかもしれない。普通の自己啓発的内容。
参考になる部分とどうでもよい部分(本書で書かれる程度ではない部分)が分かれている印象。
参考になる部分はとても勉強になり、実践してみようと思う内容だったが、反面、「本当かよ……」「自律神経とはあまり関係なくね?」と思うようなごり押しな部分もあった。
感想は一言で言うなら、「まぁ、いいんじゃないかな」と。
評価:★★★☆☆
小林弘幸
サンマーク出版
売り上げランキング: 131
PR