少し変わった、でも、いつものバッカーノ!
内容(「BOOK」データベースより)
その不死者の名はエルマー・C・アルバトロス。“笑い”に異常な執着を持ち、ハッピーエンドの為なら手段を選ばない『笑顔中毒者』である。三百年前に別れたその男を捜して北欧の森を訪れた4人の不死者たち。そこには古びた小さな村があった。突然現れた来訪者に敵意の眼差しを向ける村人たち、なぜか彼らに“ 悪魔”と恐れられているエルマー、そして不思議な少女―。謎に満ちた村で繰り広げられる、『バッカーノ!』異色作。
今回は不死者の一人、エルマーにスポットが当たっている。
森の中のいかにも怪しげな村、因習にとらわれているような典型的ミステリアスな村を舞台に、バカ騒ぎが始まる。
ミステリー要素を若干交えた感じで、村の全容などを含めた伏線が読んでいて気になった。
その点が異色作たらしめている点だろうか。それでも、バッカーノ!シリーズの根幹となる、個性豊かな登場人物が絡みあったバカ騒ぎは健在。
ただ、話そのものにいまいち魅力を感じず、この村を舞台にミステリー要素を入れるには『不死』という緊張感を削ぐ設定が足枷になった印象。
エルマーという人間を描く話になっているので、エルマーに魅力を感じるか否かでストーリーの面白みも変わるのでは。
これも一つのバッカーノ!として読むべし。
評価:★★☆☆☆
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