ほのぼのなバッカーノ!
内容(「BOOK」データベースより抜粋)
第9回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞の「バッカーノ!」シリーズ第3弾。錬金術師ベグは自らが作り出した麻薬が人間を最高の世界に導くと信じていた。麻薬中毒者ロイは薬漬けの生活から抜け出そうと葛藤していた。ルノラータファミリーの幹部グスターヴォは失敗続きのビジネスに苛立っていた。ガンドールファミリーの幹部ラックはこれから激化するであろう抗争の予感を抱いていた。少女イヴは無き者にされた兄の仇を討つ決意を胸に秘めていた。それぞれの生き様が交錯する時、運命はドミノ倒しの様に連鎖し、そして―。
前巻のような、すさまじい展開があるわけではなく、今作は落ち着いた内容。
あとがきで作者も“ほのぼのとした作品”と述べている。
もちろん、バッカーノ!で言うほのぼのであり、世間一般のほのぼのではない。
読み終えて、どういった点が印象的だったかというと、イマイチない。
マフィア連中や、麻薬中毒者とその恋人、富豪の娘がどのように関わってくるのか、といった点が見所だ。
また、前巻までにチラチラと出てきた特殊な経営法の情報屋についても、スポットが当たっており、彼らの存在がこの町にどのように影響しているのかを知ることができる。作り込まれた設定はさすがだなぁ、と実感する。
展開よりはこのバッカーノ!の世界観に陶酔して楽しんだ印象。
多種多様なバックボーンを持つ彼らの生き様を描いているほのぼの作品といったところでしょうか。
評価:★★☆☆☆
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