ふう……。
内容紹介
神に成る
キュヴィエ症候群の研究施設〈EGG〉の閉鎖から数年後、
太陽光を浴びることが死に 直結する世界で、
サーフらは地下に逃れたローカパーラの人々に出会う。
彼らの協力を得て、セラを奪還すべく
〈協会〉の本拠地を目指したエンブリオンのメンバーだったが、
その眼前に思いもよらない人物が立ちはだかった。
人間と悪魔が楽園を追い求めた闘いの行方とは……
世界の崩壊と再生を描いた本格SF大作、悠久の完結篇
さて、長い長い旅もようやく終わり。気になる結末とはどのようなものなのか。
本巻ではこの巻の評価ではなく、全体的まとめの評価ということで。
とりあえず言いたいことはやはり
壮大なスケールと緻密な設定という点。これだけで評価が高い。世界観や設定に興味がある人はとりあえず食いついて良い。
ただ、
全体的に冗長な印象があった。
設定の深さや凄惨な状況などを表現する筆力はたしかに素晴らしいのだが、もう少しすっきりできるのではないかという思いがある。
また、好みの問題かもしれないが、
キャラクターに魅力を感じない。個性が際立っていないということではないが、特に女性陣の魅力のなさは個人的に残念。また、個別のシナリオと言うほどの別行動やイベントがないわりに、キャラクター別の視点でいろいろ語られたりもするので、重複気味な内容が多い感触があった。これが先述した冗長性を感じる原因なのかもしれない。
さて、問題の結末。個人的には「何が言いたいのかよくわからない」とまでは行かないにしても、宗教観を出し過ぎていて読んでいて苦痛だった。もっと堅苦しくない感じで終わってくれたら読後感も良かったとは思う。
4巻まで読んできて、どういった結末になるのかも何となく想像できたが、おおむねその想像通りだったのも残念。
評価:★★☆☆☆
五代 ゆう
早川書房
売り上げランキング: 18454
PR