さくっと楽しむ密室殺人4編!
貴志 祐介
角川書店(角川グループパブリッシング) (2011-09-23)
売り上げランキング: 140,317
内容(「BOOK」データベースより)
『硝子のハンマー』(日本推理作家協会賞)から4年。弁護士・純子&防犯探偵・榎本、堂々のカムバック。ますますヒートアップ!ちょっぴりファニーなコンビが4つの密室に挑む傑作ミステリ。
『黒い家』や『クリムゾンの迷宮』『天使の囀り』『青の炎』など名作を生み出している、貴志祐介さんの短編集。
いやぁ、相変わらず彼の圧倒的知識量には驚かされるばかり。
密室殺人なんかより、なんでそんなこと知ってるの? っていう点で感動してしまうのは、私が貴志祐介ファンだからかもしれない。
さて、この本には4つの短編が収録されています。
どれも、密室殺人が話の核となっており、登場人物は『硝子のハンマー』に出てきた、元泥棒と弁護士という珍妙な二人組。
それぞれの雑感は↓の通り。
・狐火の家
本格推理?的な内容。本のタイトルになっているわりには、結末はいささかあっけなかった感がある。
・黒い牙
とても気持ち悪い話。話は非常に面白かった。犯人が二択という点は、実は私にとっては初めて。
最後の取らなかった電話が伏線になっている、と期待していたのだが、そのまま解決してしまった点が残念だったかな。
・盤端の迷宮
将棋界を舞台とした、なかなか本格的な推理小説の印象。だが、なんとなく犯人がわかってしまった。
いまいち話がわかりにくかったのは、恐らく私の読解力の問題。
・犬のみぞ知る
なんだろう、この雰囲気。へんてこな殺人劇です。読み終わって、「なんだったんだろう…」て気分になった。
これは笑い話なんですかね? 読解力が無くて困る。
どれも、肩透しを食らったような終わり方だったかもしれない。
短編ってこんなものなのかな。
まぁ4つ楽しめるという点で、★一つ分UPさ。
評価:★★★☆☆
貴志 祐介
角川書店(角川グループパブリッシング) (2011-09-23)
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