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資産運用を間違わないために


サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践
内容(「BOOK」データベースより)
少子高齢化、増税、低賃金、食糧価格の高騰…。国家破産の危機を迎える日本で資産防衛のためにあなたは何をするべきか?サブプライムに影響されなかったFPが教える世界恐慌でも負けない投資法。






2005年の時点で、サブプライム問題を予測していた著者の考える今後の資産運用。まさに今の私たちに求められている議題じゃないかと思い、購入。リーマンショック後に、FXに手を出し、株をかじろうとしている自分にはピッタリの本かもしれない。
実際、現在、『はじめに』にあるように原油高、金高が進行中。この流れまで想定済みの著者の理論は是非聞くしかない。

そして、現在、感想を執っている間にちょうどS&Pから日本国債の格下げが発表された。これはタイムリーと言うべきか。少し古い本(2008年出版)ではあるが、きっと私たちが取るべき資産運用についてのヒントが書かれているはずだ。


●序章『破綻寸前の日本の現状』
少子高齢化、デフレスパイラルを挙げ、今後の日本がどれほど絶望的かを説き、日本の金融教育の遅れっぷりを指摘しつつ、投資を行う重要性を主張している。と、一文で要約してしまったが、まさにその通り。投資に興味のある人間からすれば、これを読んだだけで、勉強して頑張るぞという気になれる

●第1章『資産運用の基本①~リスクのコントロール方法を身につける~』
ここでは、一般的な資産運用のリスクマネジメントから始まり、一般的に信頼されている金融工学や、投資で安全と言われ続けた国際分散投資の分析を行い、その致命的弱点を指摘。これを読んでいたら、これからのリスクのコントロールは変わってくることが容易に想像できた。安易にアクティブ型投資信託に走った自分の資産運用は見切り発車だったと後悔した章でもある。

●第2章『資産運用の基本②~世界経済と相場のトレンドの掴み方を身につける~』
現在(発行された2008年)、世界経済に起こっていること、日本経済の分析の仕方と予測、を挙げ、読者に相場のトレンドを掴む能力を教授しようという章。その中で、どういった資産運用がリスクが低く、それなりのリターンが見込めるかというのを著者なりに提案している。こうやって考えると、投資信託のようなプロに任せるのも他人任せでいいならアリだが、自分でやった方が理に適いそうな部分はありそうだ。あくまで自分で情報収集や取引を行う気力があれば、だが。

●第3章『外貨預金で資産を守る』
ここでは、そんな状況下で著者がオススメする資産運用の一つ、外貨預金の利点と起こりうるリスクを提示し、オススメの銀行を紹介。しかしまぁ、2008年の時点で、歴史的円高は起こらない、と豪語しているわりに現在のドル円の状況は……。まぁ、長期的に見れば円安なのかもしれないが、まだまだ下値を警戒する段階だけに、説得力が無い。この円高を著者は予測していたのだろうか。さすがにユーロ危機までは想定していなかったらしく、むしろ安定感を誉めている。とは言え、高金利の豪ドルなどではたしかに問題は無さそうだったし、長期スパンではまだまだ著者の言うとおりかも知れない(ユーロはわからないが)。
また、そういった相場分析に重要な経済指標なども挙げており、読者が自分で判断しやすいような配慮がなされている
また、外貨MMFと外貨預金との違いを提唱しているが、外貨MMFでもそれなりに現状では魅力的な部分もあり、こちらでも悪くは無さそうだ
その反面、著者はFXを批判している。FX歴2年の私としては、少し偏った意見だな、という印象。著者の言うハイレバレッジ取引は、たしかにバクチだが、今やレバレッジ規制もあり、過去のものとなりつつあるし、それにレバレッジ1で行えば、外貨預金並かそれ以上の期待値を弾きだせると確信している。手数料(スプレッド)も、今ではかなり縮小されているので、ここは私としてはFX取引を養護したい。ただ、たしかに「レバレッジって何?」と無知のままやることは破産の元だが。

●第4章『「株式投資」で資産を増やす』
こちらは、もうひとつのオススメ資産運用、株式投資についての解説をしている。株式投資は始めたばかりなので、著者の意見には頭が下がるばかりだ。この状況下で、我々が行うべき株式投資を示しているのだが、やはりリスクを最小限にして、将来の見込める投資法だ、と感心せざるを得ない
ただ、株の投資は景気が世界的に拡大期に入らなければならないという前提があるこの見極め方についても説明をしているので、是非ご一読あれ。

●おわりに『日本経済が生き残る道~お金に支配されない人生をおくるために~』
最後に、ここまで記したとおり絶望的な日本の将来を凌ぐために、日本経済はどうあるべきかについて著者なりに意見を記している。こうやって考えてみると、現与党の子ども手当や法人税減税消費税増税などは、結果が伴うかはともかく、目的は理に適っているし、著者としても「よしよし」という感じなのだろうか。
そして、最後の最後に『健康→仕事→お金』という優先順位を付けることが幸せな人生を送るコツ、と言っているのだが、これに関しては私も肝に銘じねばならない。


大方、章ごとに感想を書ききってしまったが、読後は非常に経済面の知識が豊富になって、頭がよくなった気分だ。これからの資産運用がどうあるべきか、そして日本の将来をよくするための方法論まで導いてくれる著者の経済論。投資経験者にとってこれほど励みになる本はそうそう無いのではないだろうか。
資産運用の方向性の提示という点では、本書は完璧に近いのではないだろうか。単にアレは駄目、これはいい、というだけでなく、論拠もしっかりしている。ただ、それで儲けることができたり、それに完全に同意できるかは別。まぁ、その辺は十人十色なので当たり前なわけで。
それに、10年後というロングスパンで考えるには、素人の個人的な主観よりも実績あるFPのアドバイスの方が分析力に長けているはずである。


評価:★★★★☆

サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践
「サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:中原 圭介
 出版:フォレスト出版
 発売日:2008-07-18
 価格:¥ 1,575

 
 
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