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宇宙はどうなっているのだ……


インフレーション宇宙論 (ブルーバックス)
内容(「BOOK」データベースより)
宇宙は火の玉から始まったとするビッグバン理論では、特異点すなわち「神の一撃」を認めざるをえない。物理学の言葉だけで宇宙創生を記述したい、という著者の願いがインフレーション理論を生み、現在では宇宙創生の標準理論として認知された。その内容を万人が理解できるよう書かれた、最も平明なインフレーション理論の入門書。





宇宙は考えれば考えるほどわけが分からなくなる。私も中学生の頃、世界の構造を疑問に思ったことがあり、なかでも宇宙の人知を遙かに上回る広大さには、ロマンを感じるものがあった。皆も一度は宇宙の構造に思いを馳せたことはあるだろう。

本書は『「量子論」を楽しむ本―ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる! 』でお世話になった平易な言葉でまとめられた著者の本。
今回も万人向けに書かれているようで、例に洩れず、数式や難しい専門用語が盛り込まれるのは仕方がないことだが、そこは理解できなくてもよいというスタンス。そんなわけで、著者の考えた『インフレーション宇宙論』を是非とも本書で理解したいものだ。

宇宙とは、星とは、銀河とは、その始まりとは、その疑問に答えてくれる本だ。

さて、章題は以下の通り。

第1章『インフレーション理論以前の宇宙像』
ハーシェルの島宇宙から、ハッブルの銀河宇宙、アインシュタインの一般相対性理論が元となる宇宙論、ガモフの火の玉理論、ビッグバン理論といった具合に宇宙像の歴史を辿る。

第2章『インフレーション理論の誕生』
さて、本題にかかりつつある。インフレーション理論の誕生までの考察の過程を説明
一読しただけで何となくは分かるのだが、ビッグバン理論とインフレーション理論の違いを説明しているにもかかわらず、なぜビッグバン理論の説明しきれない部分がインフレーション理論でできるのか、わからなかったりする。
「なぜ宇宙が平坦であると言われたんだっけ?」「いや、そもそも平坦って?」といった第1章の根本部分さえ既に忘れてしまう。素人だけに仕方ない。何度も読み返せ、ということか。

第3章『観測が示したインフレーションの証拠と新たな謎』

おおまかな宇宙の構造は第2章で説明されたことで、さて今度は宇宙を観測をしてみたら、どんなことが分かってきてどんな謎が出てきたか、という『論より証拠』な章。現実の観測結果を書いているので第2章よりいろいろイメージしやすい。

第4章『インフレーションが予測する宇宙の未来』
あまりに遠い未来のことのため、科学的に証明(確認)できないために論文にならない、宇宙の未来についての予測を述べている。もう10の30乗年後、とか話がぶっ飛びすぎていて笑えてくる反面、予測だけとはいえよくできるなぁと科学の力に驚いてしまう。

第5章『インフレーションが予言するマルチバース』
宇宙はユニバースというが、それとは別に現在ではマルチバースという考え方が定着しているようだ。つまり、宇宙は1つではないということ。そのマルチバースの考え方について様々な説を記した章。第4章と同じで、証明ができないため、お話程度である。

第6章『「人間原理」という考え方』
宇宙に人間という知的生命体が存在していることについての考察、「人間原理」の考え方について述べている。こんなに住みよい環境があるのはどういうことだ、という疑問である。宇宙規模でなら天文学的確率で今の環境ができたと片付けても良さそうな気がするのだが、実際には宇宙が現在のように膨張していること、平坦であることを考えると、今の環境があることは奇跡的と言えるのだろう。


また、章末にコラムがあり、そこでQ&A方式の簡単な回答を用意している。これで章の内容を少し復習し、頭の整理もできるといった構成。
量子論の時もそうだが、物理学というのは結構適当というか、いい加減な部分が多いのだな、という感想。まぁ扱うものが人間にはおこがましいほどのスケールだけに仕方ない。現在でもまだまだ研究が続いているという点も頷ける。

ともあれ、あとがきにもあるように、『宇宙について知りたいけれど、専門書は難しすぎて手が出せない』という人には持って来いの一冊。現時点での宇宙論をざっと知ることができる良書である。


評価:★★★★★


インフレーション宇宙論 (ブルーバックス)
「インフレーション宇宙論 (ブルーバックス)」
 [新書]
 著者:佐藤 勝彦
 出版:講談社
 発売日:2010-09-22
 価格:¥ 840
 
 
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