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本、音楽、ゲームなどの書評、感想をネタバレしない程度に書いていきます。詳しくは『このブログについて』をご覧下さい。 貴方のインドアライフに役立てば幸いです。
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ダメですねえ……。とにかくダメです。


真かまいたちの夜 11人目の訪問者(サスペクト) (特典なし)
 
先に、ネタバレはしないよう書くのが本サイトですが、かまいたちの夜シリーズおなじみのサブシナリオ『~編』がある、『~編』の感想といった部分はあるので、それすらネタバレされたくない人は読まない方がいいです。


スーパーファミコンで発売され、サウンドノベルの礎を築いたとも言える『かまいたちの夜』の最新作。
今までのナンバリング作品はシリーズとして迷走の感があり、食指が動かない作品だったのだが、ここに来て最新ハードでの原点回帰を主張し、『真かまいたちの夜』として生み出された。
話も吹雪と雪崩による自然の密室、陸の孤島と化した山荘がテーマで、連続殺人が主体で、主人公の行動選択によって変化していく結果はもちろん、大きく話が変わるサブシナリオも充実している模様。
地雷を踏むかもしれないという疑念を拭えないが、期待の気持ちが上回り購入してみた。

おや?フルボイスか?と思ったが、さすがにそこまではされていなかった。ボイス機能のオンオフもないので、序盤にキャラクターの印象付けとして用意したと思われる。
さすがと言うべきか、登場人物の個性は抜群によい。さえない三枚目主人公、主人公が思いを寄せるヒロイン、筋骨隆々のイケメン、アニメオタク、今風の若若しい女、年のいった夫婦、露骨に怪しい身形をした人物などなど10人ほどの登場人物がほんの短時間で覚えられるのはありがたい

かまいたちの夜シリーズは、メインシナリオこそミステリーやホラーサスペンスといった要素の話だが、それを解決後に大きくシナリオが変化することができるのが魅力の一つ。
というわけで、各シナリオ別に感想を分けてみた。それぞれの評価も★マークで付記しておこうと思う。


●ミステリー編  評価:★★★☆☆
たしかに、初代『かまいたちの夜』らしさをめざした感はある内容。だが、どうしても、初代『かまいたちの夜』プレイ当時のインパクトと今作への過度の期待を差し引いたとしても見劣りしてしまう。
まず思ったことは、メインシナリオというのにあまりにもボリューム不足。サクサク進んで展開が早いといえば聞こえはよいが、実際問題急ぎ足すぎる印象を受けた。

おきまり?の皆殺しされるエンディングのルートがシナリオ分岐中最長だと思われるのだが、あまりに殺人が迅速すぎる。アリバイやトリックといった要素が薄く、犯行の計画性の無さは仕方がないとしても、犯人の慎重さにかけた行動の多さや犯人が意図的にわからなくなるような展開になっていく点はご都合展開と言われても仕方ないと思う。ミスリード要素として許せる部分はあるが、動機などを考慮すると、これは作り込み不足を感じる。こういうシナリオ分岐型のゲームだから目を瞑るけれど、一般小説ならば酷い。

ただ、アリバイやトリックの記述がなさ過ぎて推理にヒントが少ないという点は、決して欠点ではなかったのは好印象。しっかり伏線として解決のヒントを仕込んでいるミステリー。しかし、殺されてしまうエンディングから逆算して犯人を推測できるというゲームシステムの欠点を見事に被っていることは悲しい。(まぁ、初代かまいたちの夜を今プレイしてみてもそうなるのかもしれないけれど)

また、ミステリーではなくホラーの要素を期待しても残念である。先述した皆殺しエンディングは、推理に失敗し、自分や親しい人や頼れる人がどんどん殺されていく過程をじりじりと恐怖したいものであったが、あまりにサクサクしすぎていた。もはや虐殺という頻度で、ごり押しというような殺人である。恐怖というよりはパニックだった。

解決へのタイミングも一パターンしかないのが残念。自分の推理が外れていくせいでどんどん人が死んでいくという緊張感もない。

初代『かまいたちの夜』を美化しすぎているかもしれないし、当時私の年齢が低くセンセーショナルだったこともあるかもしれないが、今回はどちらかというと期待はずれである。
と言っても、解決のカタルシスは十分あるので評価は『★★★☆☆』といったところ。
しかしまぁ、まとめてみると、文章量の増加、犯行を緻密または大胆に、皆殺しされたとしても犯人をもっとわかりにくく、歩み寄る犯人の恐怖をもっと感じられるように、と要求したい点は多い。

●ビンゴ編  評価:★☆☆☆☆
すでにタイトルから謎極まり無いが、コミカル路線の作品かと思われる。道中はあまりに常軌を逸した展開に先が読めない。面白いかはともかく、とにかく突拍子のない展開が多い。結末は悪くはないけれど、何ともギャグシナリオにしてももっとどうにかならなかったのかと……。そして、とにもかくにもボリューム不足が気になるが、正直長々しく書かれても困るだけだからこれでよいかと。
「ビンゴ!」のボイスが耳に残って地味に面白い。

●<犯人当て>鎌鼬の夜編  評価:★★☆☆☆
問題編と解決編(ダウンロードコンテンツ)に分かれている、サブシナリオのわりに妙に凝った印象を受けるシナリオ。犯人当てと銘打っているのだが本格ミステリーなのだろうか?と思ってプレイ。
すぐに犯行は起こる。そして、ほんのわずかな手がかりを文章内で見せる。そして、すぐに「犯人を当ててください」と作者から読者へ挑戦された。ボリュームこそ少ないが、これだけの手がかりでわかるのか、と真剣に悩める楽しさがあった。
しかし、解決編を見てみるとがっかり。犯人を当てずっぽうでもいいので入力して正解したら、あとは勝手にトリックを解説してくれるという情けない仕様。ボリュームも少ない。

●スパイ編  評価:★☆☆☆☆
テロリストの陰謀に巻き込まれるシリーズおきまりのシナリオ。話全般チープなのもおきまりか。選択肢による分岐もしょうもない。間違った行動に出るとすぐにテロリストに殺されるという単純極まり無い選択で、緊張感がない。もはやくじ引きである。エンタメとしてもいまいち。

●死神編  評価:★☆☆☆☆
タイトルから、生粋のホラーを期待してプレイ。死神が棲まうペンションという設定か。時折、死神らしき不気味な笑い声が聞こえる。なかなか不気味でテイストはよいのだが、ストーリー全体何が何やら訳がわからない。死神というものを具体的に触れないし、不完全燃焼の終わり方である。読者の想像で補うにしても、面白いとは言いがたい。
と言っても、発想自体は悪くはないとは思ったシナリオ。もっと丁寧に作り込めばよい話だったかもしれない。

●妖怪編  評価:★★☆☆☆
なぜかフルボイス。どんなシナリオかと思ったら、ギャグ要素の強いコメディ。スタッフの悪ふざけここに極まれりといった内容だが、不思議と悪い感じはしなかったし、普通に笑ってしまう部分もあった。シナリオはスタッフ公認の適当っぷりで酷い。だが、まぁ許そう。


他にも、お約束のピンクのしおり、ちょっとHなシナリオもあるようだが、有料でダウンロードコンテンツにて配信とのことで触っていない。

全体的に残念、というか駄目だろ……。何よりボリュームがない上に、エンディングの多さはスパイ編の一つ間違えると死ぬという単純な分岐で埋められているという……。これは擁護のしようがない。
サブシナリオは期待するのが間違いだというのならば、メインシナリオをもっとボリュームを上げ、解決の自由度を上げ、演出や殺人の過程や登場人物の心理描写をもっと深くしたうえで恐怖心を煽ってくれないと面白さがない。
選択肢による分岐での自由度が少ないことで、小説と同じような土俵で評価せざるを得ない。そうなると、このボリュームと雑なシナリオでは何も面白くない。
値段が値段なら★2つでもよいが、いかんせんこの値段。期待したのがバカバカしいというべきか。

具体的なゲームシステム面、オンラインプレイ要素についての感想は書いていません。他のゲーム評価サイトなどでご確認ください。


評価:★☆☆☆☆

真かまいたちの夜 11人目の訪問者(サスペクト) (特典なし)
「真かまいたちの夜 11人目の訪問者(サスペクト) (特典なし)」
 [PlayStation 3]
 メーカー:チュンソフト
 発売日:2011-12-17

 
 
真かまいたちの夜 11人目の訪問者(サスペクト) (特典なし)
「真かまいたちの夜 11人目の訪問者(サスペクト) (特典なし)」
 [PlayStation Vita]
 メーカー:チュンソフト
 発売日:2011-12-17
 
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